9月の終わり、10月の始め

緊急事態宣言が解除されても、静かに過ごしたい人・アルコール呑めないけど美味しいものが食べたい人にも優しい世の中であってほしい。喫茶店も比較的穏やかに過ごせていたものの、どうなるのかなあ。ライブもなあ。参加を要請される飲み会だのナントカ会だのが無い良き時代であった。といっても世界的にまだまだな状況なのにね。




9月3日 というと未だに上領さんの誕生日だと思う私、ふふふ(怖)/ 一週間くらい前の帰宅時は、外なのに温泉の脱衣場にいるようだったのに、今日は虫の声が聞こえた。/ モネ。毎日少しづつの朝ドラだからこその、丹念な紡ぎ方と、感情をわかりやすく剥き出しにして説明しない描き方が良い。


9月4日 朝何となく元気出なくて、紅茶飲んで少し元気出て、Y氏が「今日は丹下の展示見に行こうか?」と言って一緒に出掛けた。土日のランチすら完全に別行動になっていたので、2人で行くのはいつぶりだろうか。お昼はソース焼きそばにした。この店に来たのも久しぶりだなあ。何しろソースは麻薬、元気でた。/ 国立近現代建築資料館にて「丹下健三 1938-1970 戦前からオリンピック・万博まで」を見た。青焼の図面見るのは楽しいなあ。当然ながら手書きなんだけど、信じられない美しさ。旧香川県立体育館など実際に見に行った建築物が平面の図面で表されていることも面白い。/ それから喫茶店で珈琲飲んで、このあたりに来たのも久しぶりだねえ、なんて言いながら神保町まで歩き、本屋に寄って良き本を見つけて帰宅した。/ 久々にこんな過ごし方したからか、結構疲れてしまったけど、心地よいな。夜は豚汁にして、栗蒸し羊羹を食べた。秋だねえと思ってたら、ものすごい土砂降りが来た。


9月5日 近所の店に行った後、何だか体が重くなってきて、早めに帰宅して少し寝てしまった。


9月6日 やけにお腹空く日。


9月7日 会社帰りユニオンへ寄り、Y氏注文レコをピックアップ→オトアマ便が丁寧にお届け!/ 栗蒸し羊羹をおやつに。んまい。


9月8日 会社を休んで(1日づつ消化する夏休み……)、お昼は気になってたカレー屋さんへ。不定期で間借り営業のため、今日タイミングがあって漸く伺った。中に入り、先注文のためレジで会計中に「あの、○○によくいらっしゃってた方ですよね」と店員さんに声を掛けられ、え?と見上げると確かに○○(よく行ってたカレー屋/現在休業中)で接客をされている方だった。すっごくびっくりした!カレーは○○の研ぎ澄まされたスパイス使いを継承しつつ、彼女自身の味がしっかり感じられて、目がカッと見開く美味しさ。こういう味わい久しぶりだなあ。その想いを興奮気味にお伝えすると、とても喜んでくださり暫しお話しした。「こんな状況だから不定期でも営業するのも考えちゃうんですけど……」「でもこういう出逢いがあるから、お店って素敵ですね」


9月9日 ネットで各地のニュースを見かける中で、かつて旅した街で見た建造物が解体される話題は切ない。勿論、維持管理に問題があるからであり、やむを得ないことは理解しているけれど、旅に行けない今、想いを馳せるのだ。


9月10日 一日があっという間。会社帰りは喫茶店でフルーツサンドという齢を考えないメニューにするくらい、元気なのかも。/下北沢シェルターが30周年とのこと。2005年12月 the starsのライブのおかげで今のワスがあるというか、今生きてると言っても過言ではない、マジで……。通りかかるたびに手を合わせてますよ。。。


9月11日 金木犀の薫り漂う中を歩く秋の幸せよ。とはいえ午後はだいぶ暑かった。ほぼ2年ぶりに行った店に入るなり「久しぶりじゃないですか!」と言われてびっくり。覚えているお店の人ってすごいなあ。予約できることがわかったし、これからはちょいちょい行こう。 / 建物に入るときに透明な液体を手に吹き付けることでそれまでの自分を消滅し、その建物内にいる人と運命共同体になるってことかなあと、今や当たり前の行動をぼんやりと思い返す。


9月12日 日曜なのに隣の敷地では建替工事が始まった。雨続きで納期に間に合わないのだろうな。とはいえ煩くて家にいられない。/ 今季最後かもと言われて嶽きみを買う。お味噌汁は冬瓜を。茄子炒めは醤油味醂共に大2で間違えなし。


9月13日 昼間は暑かったけど帰り道は虫の声。/ Y氏は完全在宅勤務で週末も区内のごく一部までしか移動しない生活で、ユニオンのオンラインショップで取り置きをしたレコードを、会社帰りの私が実店舗にピックアップしに寄って、家へ届けるという「家庭内宅配便」業務がめっきり増えている。その名も「mikzon」である。いや、「クロネコ音甘便」が正しいか。配送料手数料は高くしたいものである。家族割引不可。


9月14日 朝そういえば、まりんのリマスター出るよねえとググると明日発売日。Y氏がUのサイトを見ると既に予約不可→昼にUに電話をすると店頭売りは無い様子、グギギ → SNSで「砂原良徳 入荷」で検索すると、某店のツイートを発見、会社帰りに無事ピックアップ出来たのであった。mikzon大活躍である。


9月15日 今日もミケゾン発動して帰宅中におやまっさんの最新インタビューのサムネイルを見かけて、流石にドッと疲れてる今電車内で立ちながら読んでも脳がバグるよと思い、流した。実際のところ有料記事だし立ち読みも嫌だし、テンションが高いときに読みたいよ…… / dommuneではまりん登場、殆ど司会進行側が喋り倒し、その言葉尻にイラついて途中で見るのを止めた。発売当時の2001年ごろの音楽をかけていたので思い出すのは、onsaやライナスレコード、新宿タワーレコードの“音響コーナー”、高円寺の外れの和室6畳ではidaやラルトラばかり聴いていたあの空気。


9月16日 午前在宅勤務で午後は休み。暑いけど気持ちの良い秋の日差し。ふと見上げた木と空に、秋の色だなあと見惚れた。/ 長屋のご近所さんも筋トレを始めたと聞き、嬉しい、我ら文系。


9月17日 元気だけど退社時に頭痛を感じ、帰宅後お腹を下す。気圧低下のアレだろうなあ。アイマスクしてそのまま就寝。


9月18日 台風により、豪雨〜雨〜晴れ間の不安定な空模様。目が覚めた時から頭痛と倦怠感でぼーっとしてたら、窓の向こうがホワイトノイズな光に包まれていて見惚れてしまった。/ 夕方になると頭痛も感じなくなり、queでヤマソロ。歌とギター、それだけで胸が高鳴り、締め付けられて、泣いてしまう。


9月19日 台風が過ぎて久々の晴れ!緑が見たいなあと公園へ向かうと、秋の色があちらこちらに散りばめられて嬉しい。/ 夕飯は秋気分で茄子蓮根茗荷の豚汁にどんこ椎茸焼。/ “彼”の長年の友人関係の方々が一堂にSNSで何らかを発信。その伝え方に、関係性を築かせた彼のひととなりが窺える。


9月20日 祝日だけど朝から気分が上がらず。金曜夜からの不調をひきづっている感覚。


9月21日 連休明け+台風の影響はさほどなく仕事を進める。次々と新しい事象が他部署から発表されてはそれに対する我が部署での対応のために調整するの繰り返し。根本がやっぱりおかしいよなー・・・ / 夜はヤマジさんのギターワーク配信番組from clubqueを視聴。客観的に手元足元の動きを見ながら生み出される音を聴くことの楽しさ。エフェクターを使うのは「楽するため」と言い、すごいだろ俺的な発言が一切無いのがらしいなあ。最後のドラム高橋浩司さんとのセッションは激しいver.で。ドラマーが違うとまた全然違う音像になるんだよね。ヤマジさんのプレイが日常になっている私は、日々高級食材ばかり食べて舌が肥えてしまうようなものだろうか。
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9月22日 今日は在宅勤務。1日あっという間ね。/ モネ、家業を継ぐとか何らかのスペシャリストになって地元で働き貢献することが正義になっちゃうのツラい……描く世代が違うってことでもあるけど、我が身を振り返るとね。 / 昨日の配信、ライブともトークライブとも雑誌とも違う、ネット配信番組且つ勝手知ったるホームなライブハウス発信だからこその内容だったなあ。素晴らしきミュージシャンは、こんな方法で多くの人に知られると良いな。


9月23日 今日は祝日、朝から日差しが強く昼には30度超えた。/ 髪を切る。担当さんは切る前の確認くらいしか話し掛けてこないからありがたい。/ 夜は馴染みの店が始めた冷凍販売カレーを食べた。店のあの空間で食べているような味わい、如何に再現するか苦労されたことを想像する。/ 帰宅後聴いたアルバム ↓
Luminol - Album by Midwife | Spotify

Bird Ambience - Album by Masayoshi Fujita | Spotify


9月24日 今日は在宅勤務。今週は勤労リズムが崩れまくり。昼は近所のカレー屋に行くもご飯少なめを言い忘れ、残しはしなかったけど消化キャパを超えてしまい、胃の上部で停滞。辛い。


9月25日 今日は涼しい1日。渋谷のタワーレコードに行く。「tower vinyl」としてアナログ専門にリニューアルしたとのことで覗いたんだけど、6階ロック売り場の半分がレコ棚で、90年代の名盤がアナログで並んでいる光景は不思議だった。今こんなにアナログ化してたのね。しかし旧譜の新品、そんなに買うのかなあ。若い子が初めて買うのにCDではなくてレコードなのだな。とその前に、元々店名が「tower record」なのにレコード売り場を「tower vinyl」称するの、おかしくなーい?そしてユーズドのロックTシャツ売り場もあり、壁に陳列されたfugaziが15,000円て!イアン・マッケイが激怒するよ!
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9月26日 肌寒い朝。なんとなく元気なし。世田谷区民会館は解体が始まり、近くの松陰神社商店街の名物マーケットは解体を前に縁日開催中。風景がどんどん変わっていくのだな。区民会館横の区役所はまだ使用中なんだけど、窓枠改修もされておらず鉄製の古いサッシ窓際には扇風機が置かれ、中で仕事するのも大変だろうなと思えた。PC環境を整えるのも大変だったろう。私たちの生活様式や設備というものはどんどん変化するのだな


9月27日 昨夜初めてやってみた「足腰強化ヨガ」、慣れない事いきなりするから左腰骨の下、お尻の上側に強烈な痛みが発生。歩くのもトボトボになってしまい、バカとしか言いようがない……


9月28日 痛みはかなり消え、衰えていない私の回復力に万歳である。/ 店に行くのは料理やお酒やコーヒーを味わうのではなく、友達と喋ることが目的の人の多さを改めて痛感する。


9月29日 と思ったら痛みは昨日より増し気味……。/ 帰りはドッと疲れてドリーミーな甘いものを食べたかったけど、帰宅。この間買ったノンアルコールワインを飲んだけど、ワイン感はあまりなし、とワインほぼ飲んだことない私がいうのもおかしな話。


9月30日 台風前で落ち着かない1日。でも上司が変わっただけで自分の気持ちがこんなに楽になるんだなあ。/ 明日から店には客が増え、喋り続けるのだろうか。Y氏は歩ける範囲の比較的人が少ない場所と時間帯しか出向かなくなったし、そういう人もいると思うけど。


10月1日 台風接近の朝、レインジャケットを着込んで通勤途中、こんなの着てるの私だけと気づいた。みんな普段と変わらない格好で、そういえば以前の悪天候時もそうだった。/ 今回は頭痛も無く過ごす。体調不良になる時とならない時の差がわからない。/ 業務上、台風の影響はさほどなさそうで安心。


10月2日 イギリス人の先生によるスコーン教室へ。デモを見てから計量済の材料を使って自分で作るので、バッチリ!……とならないのがお菓子作りの厳しさで、混ぜ方とか卵液入れるタイミングが技とセンスだよなあと菓子職人の父を持つ私は継がなくてよかったヨネとつくづく思うのであった、フハハ・・・
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こっちが先生作。パックリとオオカミの口が開いているよ。
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こっちが私。何故シュークリームに・・・
ガックリはさておき、先生はマンチェスター出身と知り、「好きなミュージシャンは?」と質問したくなったけど、「ハア?」と言われそうなのでやめておいた。


10月3日 昨日と同様に朝から暑い。Y氏と出掛けてひたすら歩き続け、結果12キロ。出だしから歩みが遅く、最後はヘロヘロ。疲れるために歩くってバカである。気温は30度近く、この時期とは思えないものの、葉や空の色は確実に秋色になった。金木犀がまた薫っている。

another LABO 9+10+11 tour

ヤマソロワンマン at 下北club que。仕事で台風対策に追われた翌日にライブ見に出掛けるなんてアホだな……と雨雲レーダーを分単位で見ながら、ヨシッ!と現場猫気分で出掛けたのだった。おかげで酷い暴風雨に当たることなく、ホッとした。


queのサイズ感もあって、客の黒い海の向こうに浮かぶヤマジさんのloboという距離も良かった。選曲自体は6月の早稲田と近しいため「過去のあの楽曲を!」という驚きと感動は無いながらも、やっぱり聴くと泣いてしまう。悲しいメロディや歌詞でも無いのに、ただギターが鳴り唄声が聴こえるだけなのに、どうしてこんなに心が震えてしまうのだろう。宍戸さんの「ためらいのなさ」と「説得力がある」鳴りと共通の印象を感じるようになった。


前回からわずか数ヶ月でありながら、歌唱力の更なる向上がめざましく、ギターの強靭さに全く引けを取らない。むしろ「唄を聴いた」感覚が残った。これまでは唄が弱い故に生じる、良い意味での儚い切なさがあったけれど、ギターだけじゃなくこんなに歌えるなんて最強じゃない?普通50も過ぎれば、トーンダウン&テンポダウンするものだ。小山田くんでさえ「枯れた」表現になったのに、更に「加点」していく人も珍しいのではなかろうか。
バックトラックを原曲に忠実に作り込み、「after sunday」を演った後「human flow」が脳内再生されたほどだけど、「メンバーもここにいると想像して聞いてください、ナガタ、ナカニシ……そしてイズミ」と告げて演奏された「クロウル」にloboに篭って一人だけでここに到達したのではない意識を感じたのだった。
今の演奏ぶりはこれまでのセルフカバーとは異なり、「更新&追加した自分の技術」と「更新&発見した機材の技術」を駆使して「最適化」していく、まるでリマスターを人力で行なっているみたい。


と、ここまで書いて次の日。近所の花屋の店先に万年青が並んでいた。その横のボードには「敬老の日に」と書かれており、アオイ葉を長年に渡り広げるので長寿の縁起物だそう。常緑で年ごとに姿や斑を変化していく葉が特徴で、根茎は毒性。
「オモト」なる言葉を知ったのはdip 1st収録曲のタイトルで、ヒリヒリした音で「誰もさわれない空を」と唄われるゆえに刹那で儚く、青年期のモラトリアムの象徴と捉えていたけれど、植物の万年青の特性ーーー常に変化しながら長く生き続けるーーーを改めて学ぶと、真逆の意味だし、でもそれって今のヤマジさんそのものじゃないか!と気づいたのだった。勿論ご本人はあのタイトルをそのつもりで付けてないし、私の単なるコジヅケとして、若かりし日と今の日々が繋がって結果的に同一の意味を持つというのが興味深いのです。あ、万年青はマニアックな愛好家が多いそうでヤマジファンと一緒ですね(苦笑)(すみませんすみません)

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次回は11月のdip!で年内ラストだろうか。配信は「したくない」とはっきり言うのも“らしい“けど、いずれスタジオライブをキッチリ収録して、ネットにアップしていただきたいと強くしつこく願ってます!! ちなみに、このご時世の中ライブ環境を整えてくださり感謝しているけれど、座席は前後ずらすことはキャパ的に難しいのかなあ。

楽曲はヤマジさんのツイート画像より
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https://mobile.twitter.com/dip_official/status/1439221759236968456


●6月のヤマソロ記録
mikk.hatenadiary.jp