蔵と水の街、松本。

この一ヶ月休み無く働き通しだったY氏が13日の金曜日の夜、遂に発狂してこう言った。「そうだ、松本へ行こう!」「…え?」
久々に土日をちゃんと休めるので「どっか行きたい」らしい。で、why 松本?「絶景を見たい」「電車乗ってさくっと行ける距離で」「海もいいけど箱根エリアは宿取れなさげ」「山と川が見たい〜」「大自然だけじゃなくて街歩きも!」「おいしいもの食べたい!」…ナルホド。
そんなわけで窓の外に吹き荒れる春の嵐が轟々と耳に入りながら、ネットで予約して次の日の朝新宿駅に向かったのだった、まだなお強い風と雨のなか…。
折りたたみ傘を刺しつつ昼には晴れるとの予想を信じ駅へ向かう道すがら、沈丁花の芳香が雨に溶けながら鼻をツンと刺すとワタシは崩れるように倒れ、目が覚めるとそこは松本だった…わけはなく、新宿駅に着いてドトールでジャーマンドッグを食べたのだった。旅のお供に購入したのは堀江敏幸著「おばらばん」、文庫で出たのね!
そんでもって8時ちょうどの「あずさ2号」でワタシはワタシはあなたからー旅立ちーますううううとばかりに(って書くのお約束だよねえ)出発するのだった。


さて長野県松本市は何度か行ったことがあるのだけど母親と一緒ばかりで、訪れるのは5年ぶりくらいだろうか?車で行って好きな店をちょこちょこっと回る感じだったからじっくりと街歩きは初めて、といっていいかもしれない。
久しく訪れていない間に料理研究家やスタイリストの方々が「(民芸だのなんだのと)素敵な街!」と紹介する記事を多く見かけるようになり(こういう取り上げ方自体がこの何年かのモノであるが)、ヒネクレモノなワタシとしてはちょっとヒイてしまうトコではある。確かに松本は私の地元にはない「ちょっと素敵なもの」がある「おでかけする街」ではあった。

で、ゆっくり歩き回って味わった松本はいい街でした。途中、諏訪あたりで雪降ってきてエエエエエーとがっくりしていたら松本に着くと急に一気に晴れ渡り、自称晴れ男のY氏は自らが引き寄せた晴れなのだと自己満足の笑みを浮かべる次第。(ワタシは雨女です)

例のごとく写真ぱしゃぱしゃ撮りまして、今回はスライドショーをしてみます。

初めてやってみたのでイマイチな出来ですがお許しください。(変にズームアップしちゃうヨー)
いつもどおりの写真ズラリも後ほどアップしますがとりあえず。

松本といえば「城」ですが、城下町として栄えた年月が見て取れる蔵や商店が立ち並んでいます。
昔のまま残っているものもあればうまく再利用しているものもあり、それらを眺めながら歩くことはとても楽しかったです。(つづく)