さいきん見たもの〜杉本圭助/ホンマタカシ ほか

ずらっと並べるだけでスミマセン。

・「チェコキュビズム建築とデザイン 1911-1925」展
チェコでは何故か世界で唯一キュビズムを応用した建築物が誕生した、ということで「カクカクと」幾何学形多角形に構成された建物を写真で見るというのは無理があり、ああ実際にこの目で建物に触れたいものだと思いは募るのであった。

・角田純 「Sounding through」
色の抽出や合わせ方が好みではないものが多かった。持っていた印象との違いのせいもあるかもです。大きなキャンバス地をつかったインスタレーション?は好き。

・杉本圭助「"玉乗りキノピオ"のバブル」
古いタンスから流れる音に導かれ、繊細な描線でガリガリと描き込まれたひとりぼっちの世界は奇妙で不可思議な余韻を残す、この部屋自体がひとつの作品でまるで杉本さんのあたまのなかに迷い込んだような。今後の作品も見たい!

・「Editors' Choice~雑誌が選ぶ、今最も期待する若手写真家展」
『各雑誌の編集者が今最も期待する写真家を推薦、その作品を一堂に展示する』もので、AERAからSWITCH、Numero TOKYO、MUSICAなどあらゆるジャンルの雑誌から選出されていて、当然その雑誌のカラーが出ていることも興味深かった。ただ○○さんっぽい写真、も目についたりする。そんななか、装苑が推薦した弘法亮さんの作品は「ゴシック」「デカダン」な雰囲気がむあんと漂う世界感で、こういう感じは80年代を思い起こすし、今は見なくなったよなあ*1と思いつつ、こういうのやっぱり好きだなあって思うのでした。

ホンマタカシ「トレイルズ」
雪山での狩猟の痕跡というモチーフにまず驚く。白い雪に細い枝が重なり枠をつくる、そこに散らばる血の赤。その「事実」はかつて見た「山や波や子供や郊外の街」とすべてフラットに繋がってくる。遠くから見遣るよな薄く醒めた視線。あーみんなおんなじなんだな、と。

*1:この手のモノが一般的に曲解されてしまったのが哀しい…