小料理屋に憧れて

父はお猪口1杯で全身赤タイツ、でも羊羹は一本食べられるほどの大甘党で、まさに「ナチュラル・ボーン・菓子屋」です。その体質をそっくり受け継ぎ、同様にすぐ顔真っ赤なワタクシですが、小料理屋に長年憧れていました。紺色に白字で店名が書かれた暖簾をくぐると、カウンター席しかないこざっぱりとした小さな店。割烹着を着た品のいい女将ひとりでキリモリしていて、カウンターに並べられた大皿の煮物はとっても美味しそう。こんなところで静かにひとりで飲んでみたいなあ。しかし私は呑めないうえに童顔で、ムリムリ無理なのでした。
そんな夢の小料理屋にようやく入ることが出来たのは、大の日本酒好きのY氏のお供のおかげ。お酒の美味しい店はおかずも美味しいんですよねえ。そしてやっぱり日本酒が合うのです。Y氏から一口二口程度で、少しだけ呑めるようになったのですが、Y氏が「アルコール禁止」を言い渡され、以来遠ざかっております…。ビールとか焼酎とか梅酒よりも、辛口のキリリとした日本酒が好みです、ふふふ。