大江慎也 and the cutters

大江さんの後ろでギター弾いてるうちにルーリードとやってる時のロバートクワインはこんな気分かなと思ったりした。思った瞬間からこのバンドでのギターの弾き方が分かってきたような気がした。寄り添いながらも突っ込むとこは突っ込むみたいな。(dip_officialのツイートより)

こんなことば目にしたら、もう、ねえ!!!ジタバタしてしまう。
午後はまるまる会議で遅くなって駆け込んだ高円寺high。場内は私よりも年上のかたばかりだった。それぞれの生活がありながらナントカ都合をつけて、10代の頃から好きなミュージシャンの「新バンド」を見に来たんだなあ。そんな熱に満ちていた。
エコバニの「the cutters」が流れてそれだけで昂揚する、そこへメンバー登場、きゃあ!素敵過ぎる。
そして大江さんがマイクスタンドを前にすっと立ち、ギャーンとギターを鳴らす。ああ!この音!めちゃくちゃカッコ良くて、痺れた。ヤマジさんが継承したのは、この音だ。
大江さんのギターは鋭い切り口と豊かな広がりを持ち、ボーカルはシャウトし、明るくてゆるぎない力に満ちつつも押し付けがましくなく、肩の力が抜けていた。それをガシッと受け、支えつつ引き出し合うギターとベース、ドラム。随所にニューウェーブなフレーズがあってズキズキする、カッコイイなあ!
大江さんの後ろにいるヤマジさんは高校生のようだった。dipで見せる佇まいとは全然違う!なんだか微笑ましい……。
最初は伺うように弾いていたけれど、キュッと入り込むフレーズにドキッとした。大江さんが合図をしてからのギターソロはリスペクトが込められた丁寧な弾きっぷりで、場内の大江ファンにオッと思わせたのではないだろうか。
中盤では大江さんと向かい合ってギターバトル!盛り上がる!!!向かい合って重ね合う音が高まるとともに、大江さんに認められたというか、ふたりは同じ壇上で対等の立場で演奏していると思った。そしてヤマジさんはピョンピョン飛び跳ねて、体全体から喜びが溢れていた。
ラストあたりになるとギターで対話しているのが感じられて、ふたりからとてもよい空気が浮かんでいて、すごく良かったなあ。ぐっときた。
ドラムの高橋さんは途中から泣き顔になっていて、こらえているようだった。勿論リズムはブレることがなく高いトーンで落ちるドラミングは好きなタイプだった。彼もずっと好きで憧れていたミュージシャンとバンドを組んで演奏しているなんて、感慨深いことだろうなあ。ベースの須藤さんはいつも通り落ち着いた印象で、でも嬉しそうだった。須藤さんはいつも客観的な視点で場をクリエイトしながら楽しんでいるようで、優れたミュージシャンだなあ。
アンコールは「ホワイトクリスマス」を。こういう曲をヤマジさんが演奏するってオモシロい。。。
今回が初ライブとは信じがたいまとまりの良さ、分厚くも風の抜けたバンドサウンドだった。是非ともライブ音源をリリースしてほしい!「Live in Italy」ばりに語られるものになるのではないだろうか?