dk wave_一番最初に好きになったバンドの話

12月第4週の一週間は日・水・土と、私にとってポイントとなるミュージシャンのライブが順を追って続くという黄金週間。
日曜日、dk wave。私が一番最初にすごく好きになったバンドであるgrass vallayのvo.出口雅之さんとdr.上領亘さんの特別ユニットだった。私が初めて買ったアルバムはgrass valleyの1stと2ndで、買ってきて部屋で聴いている自分の姿を思い出せる。実際に好きなのは3rdまでで、以降は音楽性が変化し始め、上領さんが脱退後は全く別のバンドと云っていいようになり、僅か5年の活動で92年に解散した。だから私はライブを見たことがなかった。B-PASSのライブレポ読んだり、ライブトマトの公録放送見ては憧れていたなあ。
今回のハコ、高円寺highが新宿パワーステーションに思えた瞬間があった。
彼らの曲を聴くのはほぼ10代前半以来なのに、唄を口づさめる!彼らもMCで言っていたけれど、演奏が高度で、久しぶりに叩く上領さんは自分でつくった曲だけに「あの頃のオレってバカバカバカ」と嘆いていたのが可笑しかった。白い電子パットが無いのが残念だったけれど……。そして出口さんの唄声は耳の奥に仕舞ったままの記憶と同一だった。この方の影響で私は”深く響く低い声”に憧れていたのだった。おふたりとも姿自体もあの頃と変わっていない!
3rd以降の、思い入れの無い曲のほうが多かったこともあるのか、私にはヘンに懐メロにはならずに済んだ。「style」バキバキなリズムがカッコヨカッタなあ。歌詞について出口さんは「……時代だよね」と少々照れくさそうだった。「輝くほとりに」は碧く輝く緑が見えてあたたかな気持ちになった。部屋の中でしか聴いたことのなかった楽曲を今の歳になってライブで聴くことが出来るなんて、と不思議な感覚に包まれていた。ギターとベースが不在なのが残念だったし、ベラさんが次回はギター弾きたいと呟いていらっしゃったけれど(ベラさんは脱退した上領さんとソフトバレエのサポートメンバーとしてギターを弾いていたけれど、今はdipのプロデューサー等として触れるケースが多いこの繋がりには震えるばかりです……)、出口さんによると今回でもうやらないつもりみたいで、それって出口さんらしい気もする。

grass valleyを聴いたことで彼らが多大な影響を受けたjapanを始め、NWなバンドをいろいろ聴くようになり今に至るーーー中学生の私が彼らの楽曲に手を伸ばし、愛聴し、スイッチを押してくれたことを有りがたく思う。