両国の松山ビル



建物に入るとすぐ、足元のタイルの美しさに溜息。

階段回りの曲線が美しい。


縦書の案内板と集合郵便受箱はなんともクラシカルだなあとぐるりと踊場を振り返ると、

階段のステンドグラスが・・・!




ああ、美しいなあとドキドキしながら息を詰めるように階段を上がった。
昭和4年建築のこのビルヂングは来月には取り壊しが始まる。写真事務所として借りていた方が、このビルの最後を見届ける形で自身の写真作品の展示会を行なってくださった。以前散歩のときに通りかかり、中を見たいなあと思っていたけれど、こんなかたちで叶うなんて。関東大震災後に建てられ、大きな戦争をくぐり抜けて劇的に変貌した80年を超える歳月が真空パックされたような空間だった。