仕事納めヤマジ納め

この間のqueは行かなかった。今年最後だから必ず行くつもりだったのに、カレンダーにも入れていたのに、自分で蝋燭の炎を消してしまった。なんでだかわからない。だから仕事納めの日、定時後の職場で乾杯の緑茶をグビッと飲み干し、すぐ退社した。その前に馴染みの小屋で珈琲を飲んでご挨拶と思ったら満席で、スゴスゴと移動。三軒茶屋Heaven's Doorへ。

天国の扉は地下にある。暗く煙い、今となってはオールドスタイルのハコはロックンローーーール!て雰囲気タップリだけど、ステージに掲げられたイラストに「月刊OUT」あたりの80年代後半のテイストを感じてオロオロする。
開演前はいつも居心地が悪い。どう過ごしたらいいのか、ぼーっとは出来ないしスマホ見るのも嫌だし本も読みづらい。私は演者ではないのに何処と無く緊張して待っている。ちょっとうなだれていたところに、ギリリッとヤマジさんの音出しの音色が刺さり、ブルッとして背筋が伸びた。

昨年も年末に演った近藤智洋さん*1とのライブ、前回はふたりで軽く喋りながらだったけど、今回はドラムにKAZIさん、ベースに中西智子さんのバンド編成。リズム隊がいつものメンツと違うからか、ダイナソーが転がってく感じにならないなあとか、最初は硬いかな?→ ”CMC”がいちばんピタッと来てたと思うけど、昨年のを思い出すとヤマジさんが紡ぐ音が確実に進化していた。もっと良い糸で編みましたとでも云えばいいのかしら。曲に合わせた様々なギターワークは歪んでいるのにキッチリ聞こえる音。どの曲だったか忘れてしまったけど、シューゲイザーなギターサウンドを作り出す手が超高速でシャーーーーッと動いて見えない様とか、速弾きで弾き倒す様とか、見ててすごく気持ちよかったなあ。「明日のことはわからないんだよ」「そうだよ死んじゃうかもしれないんだよ」と言って、”tomorrow never knows”。最近ヤマジさんが終わりを意識した発言をするのは、50を過ぎたこと、亡くなった先人が益々身近な存在になってきたことに拠るのだろうか。とはいえ、〜からの”setting sun”は私には若い頃のアオい日々のカケラを思い出すので、なんともいえない気持ちになるのだった。

*1:邦楽ロックな巻き舌唱法なのだけど、声のトーンが誰かに似てるなあと思ったら松岡英明を思い出したというのは小声