如月三連休日記 その1

■西大島ー亀戸ー本所吾妻橋→東日本橋ー神田→代々木

もわっと霞んだ光に包まれる。夜には雨との予報を信じ、小袋に折りたたみ傘を忍ばせて出掛けた。今日は東へ。西大島駅から出発。南インドなカレーを食べてから大団地を巡るように歩き、遊歩道を進む。この遊歩道にはかつて都電が走っていたという。歩道脇には商店なども多く、かつての雰囲気を想像する。にしても雨はほんとうに降るのかしら・・・な陽光。
大きな通りへ出て亀戸。数年前はヤマソロ見に幾度も来たことを思い出す。亀戸天神に立ち寄ると、梅まつり開催中ながらもまだ殆ど咲いていなかった。珈琲を飲みに休憩。移転後初訪問。店内の雰囲気はかなり変わったものの、ぎゅっと詰まった珈琲の味わいは健在だった。店内のテレビではオリンピックのスノーボード中継。積極的に見ないので、こういうときにこういう場でふと見た映像はこのときの記憶として焼き付いていく。会計時、私のことを覚えていてくださったようで声を掛けていただき、驚き照れる。
その後都営浅草線に乗車、東日本橋駅で降りて馬喰町。このあたりの道は斜めに走っていて、間違えやすい。アガタビル内のギャラリーで植田正治の写真展を見る。ぼやけたなかに浮かぶあのころのこどもたち。さりげなくもぐっとくる。
さてはてこのビル、久しぶりに来たけれど(前回は地下のTARO NASUに来たときか)、なんというか場を持て余しているというか最大限に有効活用されていない印象が残る。2000年代半ば〜後半だったか、foilgalleryやらART+EATやら出来て、ギャラリーが集まってきてちょいちょい行くようになった。このあたりは古いオフィスも多くあり、散策するのが面白かった。その後フクモリが出来たときにノリがなんか…代理店ぽい?と違和感あって、震災後は「生活感の変化」としての語り口でビジネス臭が増した気がする。ゼロ年代半ば〜後半に再発見されたものの、馬喰町自体は当時の勢いが色褪せた印象がある。成功例として手法が全国に拡散したけども、あの一角が街自体に新しい空気を吹かせ切れない景色に見えた。結局はその街に日々居る人の息遣いに依るのだ。通りかかりにコーヒースタンドが見えたけれど、魅力的な場に思えなかった。
日本橋方面へ歩いて、三重県のアンテナショップでがま口を新調し、神田駅へ。代々木駅へ移動、少し時間があったのでKURKKUに寄るも、停滞感漂いすぎる空間に震える……。税金対策なのかと揶揄りたくなるのことよ。
昼に食べたカレーが予想外に胃に残り続け、夕飯として何も食べないままライブへ。感想は別記予定。会場を出ると雨が降っていた。待ってましたと傘を刺したもののほぼ止みつつあり、自宅付近では閉じてしまった。一時は土砂降りだったらしく、こんな天気、ああ冬から春に変わったのだなあ。