ヤマジカズヒデ VS 百々和宏

10日土曜日、Zher the ZOOにて。モモさんの長年の想いが結実してツアーまで行なったこの対決。モモさんは有言実行でスゴイな。その上「新幹線の座席で喫煙ルーム隣の車両の一番後ろを選ぶ」など、部下としてぬかりない配慮で上司を感動させるという・・・。ビジネスマンとして学ぶべきところである(すすすすみません)。

土曜日の今日の開演18時と早ッ!しかし終了はなんと22時!4時間・・・!時間の感覚が無くなるほど、楽しかった!
以下、長いイタイ言葉の羅列です・・・・



今回はヤマジさんが先。登場するなりトークから。(以下、発言部分は私の記憶に拠ることをご了承ください・・・)
「大阪ではビールを飲みながらやるという…前代未聞だったんだけど、革命は続けることに意味があるということで」と傍らに缶ビールが!時折ちびりと飲むスタイル。うわああ、ヤマジさんが飲むなんて!ビックリだよ!飲酒効果かトーク多めで、入りのときに乗ったタクシーの話や、以前も披露したケヴィン・シールズの弾き方講座などを挟みながら、観客との交流あるあったかい雰囲気で海外のライブみたい。。。とはいえリラックスとはいかず、エフェクター駆使して随時音を作り出していくから足元忙しそうで、「えーと……落ち着け」とビールひとくち飲み、煙草を吸う姿に素を感じるなんてのもそうそう無いかも。

なんていつもと違う雰囲気ながら、弦の響きがとても美しい。ループを重ねて微細に揺らぎながら廻っていく音。空気の震え。唄声もクリアでクッキリしつつ陰影がありとても良いの。ギターが語られるところではあるけれど、唄声ももっと語られていいよねえ。ギターに寄り添い、同じ波動で共鳴している声。
「I'm waiting for the man」はヴェルヴェッツではなく、ルー・リードver.だった。重ねた歳の深みと厚みを感じた。ギターも声も、今までになくたっぷりとドシッとしていてめたくた痺れたーーーー!と早くも放心していたら、「”僕は待ち人”というタイトルですけど、、、お前がいうなよっていう……」場内爆笑。
「water lover」「12月の雨の日」と邦楽カバーが続くと、完全に自分の曲として昇華してるヤマジさんの特異性が一段と際立つ。切なく丹念に綴られる唄に織り込まれるギターフレーズは鈴木茂さんに聴かせたい!
嬉しかったのは「holocaust」カバー。big starというと星印の1stが浮かんじゃうのでThirdは馴染みが薄いのだけど、この曲に滲む哀しさったら・・・。
イギーの「passanger」では途中でこっそりとモモさん乱入、驚くヤマジさんのマイクに顔寄せ合って2人で唄う姿にキャーーーー、漫画のようなヒトコマは完全に萌え対象……(ああすみませんすみません)その後スイッチ入ったようにギター弾き倒す音にシビレル。やっぱり、炸裂するほうが好きーーーー。
ラスト「setting sun」桃源郷だった。



続いてモモさん。前回よりもギターがグッと出てて、ヤマジさんに触発されたのかな?モモさんは嬉しそうにヤマジさんの話題をずっとしてくれて、ほんとにずっとファンなんだなあとこちらまで嬉しくなる。小林くんがヤマジさんとすんなり交流を深めてきたときに「昔は怖かったんだぞ!」と恨めしそうに言ってたっけ。


そして最後にヤマモモセッション。ドラムにコテさん登場。急遽出演してくれたのにいじられ役で、彼もまた愛されキャラだのぅ。
とはいえ、モモ「オレやヤマジさんより年収多いくせに・・・」 コテ「やーすんません(的にヘコヘコ)」←否定しないところが・・・(そういや確定申告……)(察し)


とにかく言っときたいのが
ラストのラスト、中島みゆきの「悪女」カバー!オルタナノイジイっぷりも凄まじい、「アイツは極悪非道な悪女だよ……」と吐き捨てたくなる仕上がりで、最後の最後にコレってのが今日の象徴で、いろんなモノから解き放たれてて、いやはや自由だなー!痛快だなー!って笑ってしまったということです。


散々ここまで長々書いといて今更ですが、以下は記憶メモ。


●選曲は、ヤマジさんがさっき急遽曲名を書いてきたであろう紙をモモさんに引かせて決める「トランプ方式」。しかもコテさんには「何をやることになったか」教えないという、、、。そういうフランクなゆるさがありながらも演奏はバシッとしてて、その緩急が楽しい。演奏後、曲について3人であれこれと話してくれるのも嬉しい。

 モモ「コテちゃんはめんたいロックなんて聴かないでしょ。(福岡出身の)オレなんて先輩に聞かされるから」
 コテ「オレの場合はメタル、埼玉だから」
というくだりで、こういう話の時代性は勿論、地域性も面白いなあと興味深かった。

 モモ「LAガンズとか、POISONとか」
ここでまず反町の「ポイズン」で笑いを掴んでからの〜アースシェイカーやらラウドネスを弾くヤマジさんのジュークボックス的ギターワーク炸裂し、場内大ウケ(これらの曲を私はわからなかったけど、雰囲気でソレってわかるフレーズで)。
 モモ「ホント、こうやってどんな曲でもすぐフレーズ出て来るのスゴイよね。こんなのdipじゃやんないでしょ」
 ヤマ「やんないやんない」
ってオチに笑いながらも複雑な気持ち・・・


ビートルズ「I'm only sleeping」後のビートルズ トーク中にヤマジさんが「strawberry fields forever」を唐突に爪弾きはじめ、それに合わせてモモさんが唄い・・・(よく歌詞覚えてるなあ)というくだりにはぐっと来たり。
 モモ「(もういいよねと、中断して)・・・よく突然弾けますよね」
 ヤマ いやいやいや(な振り)
 モモ「よく唄えますよねって言って欲しかった…」


ルースターズ
 ヤマ「ちょっと音頭っぽかった」
 モモ「池畑さん(がドラム)だから前へ前へガンガン行くから・・・」
 モモ「ビートって人柄でるよね、完全にめんたいロックがコテちゃんビートになってた」「紹介するから一度、池畑塾受けたほうがいい」
などなど、コテさんによってトークが更に花咲いて楽しい◎


●勿論肝心の演奏も楽しくて、例えば今回の「cinnamon girl」とかヤマソロでもやる楽曲も、新たな息吹で更に力強く唸りを効かせて響いてきたり、ヴェルヴェッツの「Who loves the sun」には思わず「よくあるーサイケデリックな話にまるで飽きて〜〜」と唄いたくなったり(あ!)


●最後の1曲
 モモ「名曲連続の後におこがましいんですけど」
 ヤマ「名曲でしょ」
「ロックンロールハート(イズネバーダイ)」
今までよりもモモさんの唄声は力強く、ギターソロに入るヤマジさんに「ヤマジィィィ!」と叫び、そのアツい声を受けて弾きまくるヤマジさんのギターはモモさんと対等でそこにいて、肩を組んでいるようで、でも高らかに、深いところからグッと引っ張り上げるように、今この場で導き出せる全身全霊の自身の音を響かせ、ギターの音だけで心を震わせてくれた。言葉は無くとも想いが痛烈に存在していた。会場中が昂ぶって泣いていたはず。聴くの3回目だけど毎回印象が変わる。それは2人の関係性の変化とリンクするのかもしれません。


アンコール後、モモさんがヤマジさんに抱きついたのは、重ねた歳月を感じてチョットいい話しな光景だった。モモさんがdipについてマジでアツく語るのを読んでみたいな(トリビュートのときに語ってたと思うけど、だってほら、暗黒時代のアレな話しをネタにしてばっかりだから)!


モモさんとは今後もまたやってほしいし、「VSシリーズ」は次は誰とでしょうか。個人的なリクエストとしては、ダスティン・ウォンとエフェクター対決、トモフスキーと予備校同級生対決、あとカジくん!とゴス対決(え?)、カジくんベース・キーボードに堀江さんでカバー大会とか面白そうなんだけどなー。XTCやってほしい!