Labo 3 at koenji High

14日金曜日。sugar plantとの2マン・・・!とっても嬉しくて楽しみにしてた!2008年のこの対バン以来(http://d.hatena.ne.jp/mikk/20080825/p1)。YODAさんの”90年代縛り”DJが開演前の場内に流れてる。Galaxie 500がかかったときはワーイな気分。チャプターハウスも嬉しい。

さてsugar plant。1曲めから音の深さが凄すぎて呆然としてしまい、体の奥底が震えて涙が零れそうになるのを堪えた。深く深く、そして高く広がる音のなんて美しいことか。各パートそれぞれによって作り出されるゆったりとした柔らかな空間が時を超えていき、私は溶けていくのだった。今、大地にしかと立ちながらもまわりをぐるりと見渡しながら空を向いていて、チナツさんの楽しそうな笑顔が素敵で、憧れた。新譜からの曲はもちろん素晴らしい空気を含んでいて、最初期の「slowdown」にはぐっと来て、泣かされた。胸がいっぱいになった。


続いてdip。出だしのギターが分厚くて鋼の音だった。今回メインの90年代リクエスト楽曲(粘膜の宇宙,garden,delay アンコールでmy sleep stays over you)は当然好きだけど、delayの後の、ノイズ〜ベースが立つ新曲イントロがめちゃくちゃかっこよくて痺れて、そのままずっとかっこよくて。最新型の音作りがいちばんぐっときたし断然かっこいいことがとても嬉しい。
最近ヤマジさんは咆哮多めで、タイトでハードに攻める展開が続くと観客の盛り上がりも高まる印象がある。dipはそのときの選曲や演奏で感じ方が異なり、JMCのカバーは「重くノイジーでポップ」な気分の現れかもだけど、全体的に今のモードは「正統なロックバンド」なのだなあという思いで見ていた。そんなパワーで押し切る塊の音に入り込めないのはsugar plantの空間ある揺らぐ音にハマりすぎたからかも。メロウでサイケデリックで丹念に紡がれる長尺ギター・ソロも聴きたい気持ちはある、ソロではなくバンドとしての。
ともあれ、ギターっていろんな音色を作り出せる楽器で、まだまだ未知の音があるんだなあと気づかされる。

場内からは幾度も声が上がり、高揚した空気に包まれた。
この日、豊田利晃監督最新作「泣き虫しょったんの奇跡」を見た。受け身で淡々とした主人公しょったんが棋士として「再生する」物語であり、「将棋は純粋に楽しい」と思い出したこと、歳上の人からの「言葉」だとかこれまでのいくつもの出逢いが引き寄せた奇跡であり、「誰かが喜んでいることを喜ぶ人になってください」というくだりがダブるライブだった。ずっと続けること。il faut continuer.(映画のことは別途綴ります!)(監督のスチール写真展も!)
Highは音がとてもクリアな場なのも良かったです。