法政大学 55・58年館


「法政大学 55・58年館の記録」へ。大江宏による設計の校舎が解体を前に、一般公開されたのです。卒業生ではないけれど、単純に建物を見たかったのです。

ピロティ棟。波打つ屋根が印象的。

この屋根を上から見たところ。

階段の支えのラインがかっこいい。

エントランスはモンドリアンな色使い。


外付け配管の多さに設備更新の困難さを思う。



レンガは経年を感じさせる。


こんなブロックも多用されている。



階段室前にこんな掲示が。

確かに急勾配!



たくさんの人がここで学び、行き交い、出会った。外濠を臨むこの土地に佇むこの校舎で「自分で作り出す最初の一歩」を過ごした人の、世界の印象の根っこは何処か共通するのかもしれない。大江宏の設計意図にはそういう力がある。建物は行き交う人々の心を無意識に作り出し、共通認識として刻まれる。学校という場であったら、なおさらではないだろうか。超高層校舎の麓で周囲が絶賛工事中で、ギュッと身を縮めるように見えたこの校舎は、設備的に時代に追いつかないことも多かっただろうし、学校側とすれば最新の校舎に建て替えたい気持ちもやむを得ないけれど、最後に一般公開してくださったことに感謝します。