3月のバンド

ヤマジさんの新バンド"3月のバンド"の初ライブは、下北queにて"発見発明!que94開店寸前night"と題された企画で、対バンはひとりtomovskymagumi and the breathlessと、客も見事に世代下の人たちはいなかったな……。ははは。。。94年かー、といえばカート・コバーンが死んじゃって、オアシスやベックが登場して、ああっLIFEかー……と「何かが終わり何かが始まる」感満載だったんだね後出しジャンケンだけど。

(以下、無駄に長いですが、垂れ流しアウトプットしてるだけなので・・・コワイと言わないで・・・)

一番手はひとりトモフ。
ますます痩せたように見えて心配…と思いきや、相変わらずのトモフ節。「あ!時計忘れた」と一旦戻り「持ち時間40分、守るから!」アコギ弾きつつ足元バスドラで、喋りながら唄う。また喋る。いきなり”卒業写真”をへろへろに唄い、”仰げば尊し”を客にも合唱させ、「3月だからね」。新曲ー!と「廊下よー 走ーるな」と唄ったのは「老化よー 走ーるな」とダブルミーニングなのかどうなのか。というのも、「この間股関節を痛めたけど、注射して痛みが消えたんだぜー!」と叫ぶトモフに加齢とのせめぎあいを感じたからであった。しかし「だいじょうぶそう、53歳〜〜」と唄われたら頷くしかないのである。

そこへ「19歳の頃、代ゼミ津田沼校で共に一浪だった……あ!と言っても今話題のイチローじゃないよ!」「俺らは1983年、イチローよりも早かったからね」とヒトネタ振って、登場したのはヤマジさん!思わず「キャー!」ってはしゃいじゃった。ウミネコ対バン時以来だ!リハでサラッと合わせただけで、”代々木ゼミナール津田沼校のテーマ”。て何だそりゃ(笑)
トモフ「一浪といってもイチローは、28年も”いちろう”なんだぜ」「ヤマジはさー、当時から目立ってて、だって予備校なのに髪立ててオシャレな格好してさあ。あ!キヨシローみたいだったんだよ」「(当時は会話してなかったけど)大学入ってさー、サークルの部室にいたんだよー。同じ予備校ーーー!って」「代ゼミ津田沼校ナメんじゃねーぞーーー!」
トモフの暴走に笑うヤマジさんだけどひとたびギター弾くと、ギラーンってめちゃくちゃカッコいい音を奏でるから、トモフも思わず横見て笑って「か、格調高い……!」「オレはヤマジを無駄使いしてやるーーーー!(絶叫)」

普段dipで「通常運転」としてのギターを当たり前に聴いてるから、他のミュージシャンとだと、そのギターの鳴りの違い、異常なまでの澄んだ凄みに驚かされる。あ、そういえば何かの話しの流れでトモフが映画の「ボヘミアンラプソディー」のこと話したら、すかさずクイーンの曲ギターで弾いたヤマジさんは、さすが人間ジュークボックスなのであった。トモフはめためたな英語で唄ってくれた。
更にウエケンも呼ばれ「(ぶっつけでも)大丈夫、コード無いようなもんだから」と新曲「MRI」。股関節の検査でやったMRIの「あの音」をバックトラックにした曲で、ウエケンのベースラインにヤマジギターがギリギリギリーーーーー!と炸裂して、トモフなのに強烈なインダストリアルノイズな楽曲になり、めちゃくちゃカッコよかったーーーーー。燃えたーーーーー。
その後またひとりに戻り、数曲やって時計見て「よっしゃ、ぴったり40分だぜーーーーーー!」と終了。あれだけ暴走してもキッチリ。さすが数多のイベント出演してるだけあるわー。春の嵐のようだった。さすが。


さて2番手は「3月のバンド」。ギター:ヤマジ、ベース:上田健二、ドラム:須藤俊明、サックス:WAKAと凄腕を揃えてvo.すずきゆきこさん。初めて拝見しましたが、すっごくすっごく可愛くてキュートで透明だけどいたずらっぽさがあって、素敵だったーーー。おそろいの③Tシャツが大きいのを、ダボッとした浅い色味のジーンズにインして、ああカワイイ。。。
1曲目の歌謡曲なんだろーと思ってたんだけど、キャンディーズ”危い土曜日”で。バンド編成で聴くとカッコいい曲なのねえ。こういうの聴くと、フジロックのROUTE 17での演奏っぷりを想像する。
続く楽曲もカッコよく&唄える曲で、CELIA & THE MUTATIONSとのこと。知らなくて調べたらストラングラーズの変名バンドで、ギターにウイルコ・ジョンソン参加だそうで、へえええ!ボーカルのCELIAさんカワイイ!こういう曲出来るの、女性ボーカルだからこそだよねえ。楽しい!続いて「ヤマジさんが唄いまーす」と”スーパーラバーズ イン ザ サン”! サックス入りでレアだわー。

そんでもって、ヴァセリンズ”son of a gun”!!!”Jesus Wants Me For A Sunbeam”ではなく!こっち!!!ギャーーー。すずきさんもギター手にして、ガシャガシャっとした音に、わーもう素敵素敵って高ぶってたら、次の曲のイントロが!これは!ブリーダーズの”cannonball”だーーー!!!あのへんてこにゆがんで溶けてクインとうねるタタタと走る、あの、音!大好き。ゆるゆるに高ぶってたら、エイプリルマーチの”Chick Habit”!!!!!!!わああああああ!!!!!嬉しすぎて床から浮かんでしまった。”みゃーみゃーみゃ”ってとこもバッチリ(って書き方で伝わるのか……)

go-go's、banglesと80年代ガールズバンドが続き、最後にマグミが登場、レピッシュ*1を!今聴くと、80年代後半のミクスチャーでファンクでパンクな音なんだなーとよくわかる。このメンツの演奏でパワフルで轟音で凄まじい音がバキバキに押し寄せるのを、マグミは軽くひょいひょいと飛び回り、いきなり出てきてもこのテンション、スゴイ!スタイルも全然変わってないし、声もめちゃめちゃ出てるし、ビックリした。
マグミ「先に出ちゃうとこの後どうしたらいいのかな……」


トリはMAGUMI AND THE BREATHLESS。渦渦渦といった熱のある音、マグミさんはバネがついてんのかってほど軽々とした跳躍力を見せつけてからの、唄にトランペットにウクレレ、そして爆笑MCと、なんてエンターテイメントな人なんだろうか。若い頃から変わっていないであろうそれを維持し続けるってのは、それだけ本気で音楽をやることが好きなんだろうな。そしてファンもずっと好きで応援しつづけてるのが会場全体に広がってて、ハッピーで笑顔な空間だった。(前2つで力尽きてしまい、スミマセン・・・)


マグミ、トモフ、ヤマジにウエケンと、80年代からずっと音楽活動を続ける彼ら。そしてファンはずっとそれぞれの”今”の立場で聴き続け、新たなファンも生まれたり。ほんと、スゴイことだなあとしみじみ。マグミとトモフのライブには、それぞれ”お約束”があるのも面白かった。dipはそういうのあんまり無いよねえ、いや、ある?のかしら。
マグミ55歳・ヤマジトモフウエケン53歳、50代スゴイなーー。とネットを見れば今話題の「あのヒト」は51歳、20代の若さゆえのものを30、40と歳を重ねるにつれてどうするかどう過ごして来たかが如実に現れるの、だなあと思ったりしつつ、我が身を振り返る、ぞぞぞ。


3月のバンド、はウミネコがなかなか活動できないこともあって、ヤマジさんの「こういう曲やりたい!」ってのを具現化するバンドとして今年活動増えるのかな。イベント出ると良いな。

*1:余談だけど、レピッシュというと私はどうしても漫画の方を思い出すんだよねえ。チャコちゃん大好き