2 Passengers

ヤマソロ*1近藤智洋さんとのライブ、西早稲田BLAH BLAH BLAHにて。
まずは近藤さんから。「ソロアルバム録音のエンジニアは安宅さんで」と切り出した言葉にハッとする。「会社員時代にdipのアルバムを聴いて、当時バンド活動してなかったのに、自分がアルバム出すことになったら(dipのエンジニアの)安宅さんに録ってもらおうって何故か思ったんだよね」ヤマジさんと共演するライブは何度か見ているけれど、このことは初めて聞いた。そして今同じステージに立っているのだなあ。近藤さんは歌うとこちらが開放されるような気持ち良さがある。そして喋るとナチュラルなボケ要素があって(失礼ですみません)、気持ちがほぐれてしまう。そんなところがヤマジさんが共演を続ける所以なのかもしれません。

ヤマジさんは、近藤さんのソロパート最後にステージに上がり、そのまま転換タイムへ流れ、そこからシームレスに演奏がはじまった。スローでアンビエントな響きあるフレーズがいつしか「HUSTY」と気がついて驚いた。このアレンジ、素敵!スッと入り込んでしまった。原曲はロックテイストが強めであまり好きではないのだけど、後半アレンジver.を経て、ソロではこんな別曲になるなんて。他に初は、シルヴィ・バルタン「アイドルを探せ」のカバー。聴き馴染みある楽曲が新たな印象をまとって楽しい。フレンチものならば、ジャンヌ・モローの「つむじ風」をギター爪弾きながら聴きたいな。あとエルザの「T'en va pas」の切なさも似合うと思うんだよなー、ヤマ超訳で。最後は「helpless」、大阪名古屋のセットリスト見て楽しみにしてたのだけど、最近のギターワークver.のエフェクターによる靄が、この日のリラックスした緩さある空気と相まって、ぐっと胸に迫る余韻に乏しくもどかしかった。ただし絶賛の言葉も多々目にしたので、これはホントに個人的な感覚に尽きるのだろう。

近藤さんもステージに上り、ちゅうぶらんこ「まほうのじゅうたん」で始まる流れは、友達との楽しいセッションといった具合で、ルースターズビートルズ沢田研二など、二人の世代背景が伺える選曲とトーク。「sad song」でのキリキリ冴え渡るギターや、「時の過ぎゆくままに」を朗々と歌い上げる声など、近藤さんとだからこそのステージング。

日曜の夜の帰り道、空に浮かぶのは満月だった。

*1:すごい余談だけど、最近「ヤマソロ」という家具を扱う会社を見つけてしまい動揺