the SHOW (gone by 52) ウエノコウジ52.5歳誕生祭

3月25日、ヤマジさんが誕生日ライブのアンコールで「ユリコがさ…」と切り出した場面は忘れられない。その2日後のウエノさんの誕生日ライブは延期になり、払い戻したんだった。(ヤマジさんの強運よ……)


ウエノさんの誕生祭は半年経って、ライブ配信と少しの観客で開催。私は配信で。知らない会場でどこ?と調べたら渋谷プライムの5階でe plusがやってるハコだった。やたらゴージャスなインテリア。駅地下道で帰りやすいし良いなと思いながら頭に浮かぶのは、シネセゾン


出演は、勝手にしやがれの武藤さん、モーサム百々さん、ヤマジさん、BRAHMANのトシロウさん、the HIATUSの伊澤さん。なんでヤマジさんがここに?っていうメンツです。ウエノさんはヤマジさん登場時に「こういうとこ来て喋るのヤですよね」と言ったりして、先制を(笑)

ヤマ「でもねプレゼント持ってきたの、カーブ坊やステッカー お好きですよね。」
とツカミの笑いを提供しつつも、まだヨソイキな言葉なことに苦笑。

ウエノ「今シーズンは終わったんですけど(察し…)、このでっかいステッカーめちゃくちゃ嬉しい!」
と子供のように喜んでくれて、いい人だなあ……。

ウエノ「ヤマジさんのギター聴いてると泣けてくるのよ。涙腺にクル感じじゃない?」
モモ 「泣きはありますよね、だいふ歪んでるけど」
ウエノ「ギターもさ、オレのイメージのなかでは鳴るタイプではないのに、ヤマジさんが弾くともんのすごく鳴るのよ!今日は全国の奥様方にもヤマジカズヒデのギターの凄みを……」
って、ウエノさんめちゃくちゃめちゃくちゃ褒めてくれて、なんていい人なの……。自分の誕生日ライブなのにさ。ザーザズ同様、壇上で褒められた時のヤマジさんは恥ずかしいのか、一切無反応(苦笑)
そしてライブ後にヤマジさん、“ トシロウくんは冷たいギターだと褒めてくれて、それはいつも考えてる事と一緒で、嬉しい“・・・ヤマジさんの心をもひゅっと掴む術を持つトシロウはさすがだわ・・・

カバー曲、パンク中心かなー何やるかなーっと楽しみにしてたんだけど、「外国の曲を配信でつかうのは難しくて」との発言に、ああ!そうか!なるほど!えええええええ(ガックリ)
で、実際にカバーした邦楽は動揺するほどに知らない曲ばかりだった。けど、みんなそれぞれ思い入れたっぷりに演奏していて、楽しい。

ヤマジさんが歌ったのは以前もカバーしたことがある、沢田研二「時の過ぎゆくままに」。ヤマジさんの歌声たっぷりと久しぶりに聞いた。ヤマジさんのギターが“泣ける”のはただ弾くだけでも感情込めまくるのでもなく、曲の持つ力を捉えてグッと引き出すからかもしれない。哀愁あるメロディを運ぶウエノさんのベースラインは気持ち良い。

続いて登場はトシロウさん。いきなりトークが止まらない。2人の関係性が伺える話っぷりには一切入ってこず、ギターを練習してるヤマジさん。ステージ上のそんな光景が良い。

さてさて、最後は隣のステージでバンドセット!走りまくるギター!
トシロウさんが歌い上げる松田優作「戦い続ける男達へ」、ヤマジさんの音色は弦の鋼の冷たい響きをたたえながら、たおやかに大海へ広がっていく。素晴らしかった。
ここで感動的に終わることはなく、最後はモモさんが破茶滅茶にして、終了〜〜〜。

こういうメンツのライブは、出演陣のやりとりと立ち位置が学園ドラマのようで面白い。ヤマジさんは教室では寝てばかりの軽音楽部所属の半分帰宅部で。

と、個人的な思い入れ目線で書いてしまいましたが。
ウエノさんのベースはゴリゴリッとサウンドを支えながら出張りすぎることなく、時折グッと出てきたり、引いたりで、それはトークから伺えるコミュニケーションそのものだし、細身でスッとした躰だけど顔力あったり、愛嬌あったり渋かったり色気があったり、自分よりも周囲やファンを立ててね、そりゃああれだけ人気出るよなあってつくづく納得。お誕生日おめでとうございました◎