2月の終わり、3月の初め

2月4日 夕方から忙しくなり、珍しく残業して腹ペコで退社。馴染みの店は夜営業休みだったりでどうしようかなあ、やってるかなあと一か八かで向かった店が営業してて、ほっとするも店内はグループが大声ではしゃいでいた。ここでこんな状況初めて。このご時世で夜営業するってこういうことか……。サクッと食べて撤収。



2月5日 2キロほど歩いた先に行くはずがそのまま歩き続け、結果9キロ近く歩いていた。/ ネットで見かけた小沢健二フリッパーズ解散〜ブギーバックに至るまでを懐古する文章が、寒空に冷えた私の心を破壊した。そそそうなんですよ!!とこの人の文章に物ッ凄く久しぶりにうなづいてしまった。もうこんな昔話を“酒場“でポロッと漏らすほどの時が過ぎたんだなあと思っていたら、ブギーバック、CMソングになるのかよ!プロモーションか……(ドーン) / そんな私の動揺をよそにグッと冷えた空になったのでジョンカニくんをかけるY氏。



2月6日 今日もすこぶる寒い。あんかけうどん食べて中国紅茶飲んでも熱は逃げていく。お風呂もぬるめで20分というけど全然あったまらない。/ ふとテレビをつけたら軽音楽部版甲子園という番組をやっていた。バンドって?と思ってしまう演奏形態と楽曲で、目立つことをしたいパフォーマンス集団のようだった。そんなものかなあ。私が高校の時もこんな感じだったから、私は軽音楽部に寄り付かなかったのかな。部員とのコミュニケーション能力が問われるくらいならば、宅録するよなあ。
www.sneakerages.jp



2月7日 木曜に雪の予報も信じられる、体内からの合図あり(シャーマン音甘)。/ 「鉄オタ道子、二万キロ」、テレ東深夜枠ドラマはゴロー以降見る気が失せているのだけど、今回只見線が舞台ということで見た。川の橋の上をゆっくり走る景色だけで充分だけど、鉄道旅そのものよりは降りた駅での交流を描くドラマなのかな。ドローンで撮影した渡せ船が一番目立っていた。只見線には2014年に乗り、会津川口駅で下車した。豪雨災害の影響でこの駅止まりだった。
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列車が走る風景を眺めることが好きだ。特に川にかかる橋を渡る姿にグッとくる。
ああそうだ、只見線に乗った時に向かい側にROJを熱心に楽しそうに読んでいる女子中学生がいた。その姿に自分のあの頃を思い起こして、山間を走るローカル線はここではない場所へと繋いでくれる一本の「線」なのかななんて感傷的な気分になったけれど、今の時代そんな感覚は無いのかな。無人駅で降りたあの子が今好きなバンドは何だろか



2月8日 夕方1時間半ほどの会議でドッと疲弊してしまうのは、気持ちを擦り減らされるからだ。



2月9日 予想通りに仕事が増えた夕方。うんざり。



2月10日 再三の雪予報、朝はまだ雨。今日は在宅「当番」の日なので結果的に一歩も外へ出ず。



2月11日 晴れ。昨日のブリ返しか、13キロ越えの歩行距離。初台出発で方南町大宮八幡宮〜西永福。その後もひたすら歩く。/ 夜テレビでホテーさんの演奏を見る。彼のギターワークはカッティングがキモなんだろうけど、今の演奏を見る限りはよくわからない……ヤマジさんの、若い頃の音を保ち続けつつ進化させるってすごいことなんだなあ
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昼ごはんはウミネコカレー。7周年おめでとうございますっ!



2月12日 晴れ。今日は東へ、日本橋のギャラリーで好きな作家の3人展を見るも新作が好みの感じではなく、むうぅ。/ 三越の屋上庭園でしばしボーッとする。
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向かいのにんべんのスタンドコーナーで「お出汁」を買って外で飲む。コーヒーのように紙コップに澄んだお出汁が入って100円。美味しいなあ。スープストックではなくにんべんが増えて欲しい(切実)/ 兜町はリノベ物件の飲食店が一気に増えて、若い子が行列。私世代だとこの町は「ギラギラおっさん」→山一證券でドーン→ネット全盛で衰退…なんだけどねえ。時代の変化だなあ/ その後に浜口陽三美術館へは久しぶり。メゾチントの静謐な美しさが沁みる。今回展示中のブルーノ・マトンは後年の細い線だけの作品が良い。/ ここから佐賀町 元食糧ビルへ。マンションに変わってしまって、ネット上のかつての写真を見ても思い出せない。何度も通った場所なのに。/ 永代橋を渡る。美しくて大好きだ。茅場町まで歩いて、地下鉄に乗った。今日は10キロ。



2月13日 雪になるかもという雨の中、アーユルヴェーダスリランカカレーを食べて、生姜檸檬葛湯を飲んだら、この所の胃の不調が落ち着いたみたい。よかった。レコード屋さんのギャラリーで江森丈晃さんの展示を見る。パキッとした色調の写真はどこか不穏で、コラージュは細やかで美しくて、かっこいい空間だった。図録とソフトセルの赤いレコードを買う。
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2月14日 連休明け、恐れていたような繁忙は無かったけど終わり間際で立て込む。 / カムカム、商店街なんだし近所のお惣菜並んだり「今日は白飯に梅干しで堪忍ね!」て献立の日も映し出していいのにね。そんな描写があるだけで世の中が緩和されると思うのです。テレビなんて見てる人がなんだかんだ多いのだし、そんな刷り込みも大切ではなかろうか。尤もこのドラマの場合、るいが「自分がしてもらえなかったことをやる」意志の強さで、家事も完璧にこなしているのだろうけれど。



2月15日 サマソニ開催のニュース、出来るの?!という率直な驚き。これだけの数の海外ミュージシャン揃えるの大変だし、事前に行政各位にも相当の調整を重ねた上での発表なのは当然だけど、都にも核も「希望を前に!」という意志を感じる。無事開催される世の中でありますよう。と言いつつも、私自身は内容自体にはピンとこず。なんか全然喜ぶところ無いのだけど。



2月16日 漸く身近に迫ってきた状況。/ レココレ最新号「日本のギターソロ」うむ。別途記録しよう…




2月17日 会社お休み、医者行ってこの1ヶ月のことを話し「また水の巡りが悪くなってますね」といわれる / 気になってたカレー屋に行くも微妙な味でガッカリ… 
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世田谷区が維持管理しているお屋敷見学に成城へ。成城五丁目猪股庭園は吉田五十八設計による和風建築でとても美しい造形。梅が咲き始めた庭を誰もいない静まり返った中でぼんやりと眺めて過ごす至福なひとときだった。もう一軒は旧山田邸、こちらは洋風建築。木製建具が今もなお美麗で素晴らしかった。このような保存邸宅はもちろんのこと、清浄のような高級住宅街は敷地が広く、緑が茂る庭を持つ立派な家屋が並び、歩いているだけで楽しく心洗われる。私にとっては非日常過ぎてまるでディズニーランドだ。/ この1週間ほど体調が優れ無いこともあり、久々に腰湯してすぐ寝た。



2月18日 帰りは夜営業復活の店へ再び。マスクを外すと、フワーっとスパイスの良い香り。ああ嬉しいなあ。夜は客足が減ったらしく、もどかしい。それでもこうやって営業してくださることに感謝。



2月19日 朝から目が「3」のまま開かずぼんやり。( 3 _ 3 ) 気圧が急降下DAYのようで、やむなし。/ が、夜は下北で「ヤマジ・トモフ」2マンですっかり目が見開く。楽しかったー。



2月20日 予想よりも天気はよくなく、近場で済まそうと向かった店は残念賞で代打の店は良かった。接客って大切だねえ。/ 昨日のライブの感想書いたり、レココレ影響で「ギターソロとは」と考えながら音楽聴いて過ごす。



2月21日 帰宅、結構疲れてる。仕事を改善する気がなくて前例踏襲でしか捉えることのできない人たちと対するのは本当に疲れる。精神が疲弊する。
ericchenaux.bandcamp.com
そんな心に沁みる。



2月22日 父からの連絡。現実感が未だない。



2月23日 長距離列車で東京を離れたのはいつぶりだろうか。



2月24日 恐れて着込んだものの寒くない。現実と非現実を行ったり来たり。



2月25日 ちょっとずつ現実を認識してきたけど、さすがに疲れてきてヤバくなる前に小休止。客観的視点の大切さよ。



2月26日 現実を少しだけでも解消。これをこのご時世とはいえ定期的にしていかないとな。



2月27日 帰宅。既に曜日感覚はない。父は1960〜70年代の写真をたくさん見せてくれ、初めて聞く話ばかりだった。この数日間のことはこれからの日々に刻まれていくだろう。



2月28日 あっという間に2月も終わる。一つの節目になった。/ 今日は月曜だけど会社休んで諸々済ませた。月曜に休むなんて信じられないな。/ 沈丁花の薫りを感知した。



3月1日 断捨離の必要性が身に染みたせいか、服と紙類の処分と休眠通帳の解約を済ませた。それだけでちょっと軽くなる。/ 梅園を散歩して、上野リチ展を鑑賞。鉛筆と絵の具で描かれたスケッチ画がとても好き。愛らしくて繊細で粋な色使い。10年前?の目黒区立美術館での展示よりずっと人も多い。/ いいかげん現実に帰らないと…



3月2日 昨日は菜の花と芽キャベツを魚グリルで焼いただけ、今日は豚汁にスナップえんどうと新じゃがを入れた。ただそれだけで春模様。
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3331にて小池一子展。凄まじい仕事量、そのクオリティー。イトイ氏などと異なり大衆に出張らず、気鋭の制作陣のあくまで黒子として、新しいものをエネルギッシュに作り続けてきた人なのだなあと再認識。恥ずかしながら矢川澄子の妹とは存じ上げず。



3月3日 郊外の起伏ある道なりを歩き、高速のインターチェンジのダイナミックな造形を見上げ、河津桜を眺めた。/ ほんとにこのまま仕事出来ない人になったらどうしよう…
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3月4日 今日で謎の休暇終了。潜在的なタスクは消し込みできたかなあ。/ なんだか目が痒い。。。/ 百貨店で奈良の和菓子屋さんが出店し、その場で上生を製作・販売していた。霜柱のように繊細な真っ白なきんとんに見惚れて購入。物凄く美味しくて最近になく驚愕。百合根が入っているそうでその旨味も素晴らしい。もう一つの葛焼の柔らかさにも驚かされた。



3月5日 よく晴れた日。住宅街の中にあるギャラリーへ。河合浩さんの個展「forgotten times」昭和な民家のリビングが展示スペースで、縁側が入り口になりサッシを開け放ち、あたたかな晴れた外とつながった空間と河合さんの絵が呼吸をしていた。光溢れる佇まいを味わえて幸せ。
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3月6日 世田谷美術館のコレクション展「ART / MUSIC」音楽と美術がテーマで、展示関連の音楽がかかる中、横尾忠則ロバート・ラウシェンバーグなどの作品のほかにノイバウテンやトーキングヘッズなどのレコードも。最後に中林忠良とmellowwaveに泣いた。ありがとう世田谷区……。観覧料は200円なのに立派なブックレットもいただけて、学芸員さんの解説は音楽にも言及していて素晴らしい。イベントでNyantora+duennのライブをやるそうで、騒動が無かったら……?なんて考えてしまった。
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明日から久しぶりに出社。仕事始めれば渦に巻き込まれてしまうだろうな。