ヤマジカズヒデ Space Echo Solo Live

吉祥寺にあるレコーディングスタジオGOK SOUNDで、スタジオ経営者兼エンジニア近藤祥昭さんによる「魔改造」Space Echoを使って、ヤマジさんがライブをする!昨年、GOK SOUNDが井の頭通りの方のスペースを解放し、所蔵楽器を自由に触らせてくれる機会があった。その時に例のスペースエコーもあったけれど、ギター弾けない私はビビっていじらなかった。でも(ヤマジさんがヤプーズで参加してる)戸川純さんを引き合いに出し、ヤマジさんの話をスタッフさんにするキモいファン振りを見せつけた私が「キターーー!」と興奮したのは、皆さんお分かりですよね……

その時に写真を撮ったスペースエコーです。


五日市街道沿いの建物の地下を降りると機材や道具などが並び、ステージ裏に来たと感じさせる。場内へ入ると椅子ありだったからホッとした。
10分強押しで登場。ぼそっと「今日は緩めで」とかそんなことを言ったけれど、冒頭から終始ピリッとした空気があった。この感じ、久しぶりだな。一時期はいつもこんなんだった。不慣れな機材を扱い確認事項も多そうなこのライブ、「失敗しないように」と緊張感を産んでいるように思えた。
1曲目は「sleep of down」イエセイセシーの曲!ソロじゃなくてバンドで聴きたいよと思いつつ、ゆっくりと進む流れが心地よかった。久々「over sleeper」、muctiのカバー「抱擁」、そして「echo in,echo out」の静かに落ちていくような、でも落ち切らない宙ぶらりんな空気を久しぶりに感じた。切なさと諦めが夕陽の中で溶けていき、永遠に終わらないメロディが流れていた。その空気を断ち切るように鳴り響いたのは「blue bus」、でも深みにも高みにも行かずにいた。どこかもどかしい気持ちを刺したのは「setting sun」。漸く解放された安堵感かいつも以上に炸裂していた。


アンコールで再び。スペースエコー講座があったりのリラックスしたMC。最後に「since yesterday」。
魔改造」Space Echoを使って音を作っています!!という鼻息が無いのがヤマジさんらしかった。もっと「研究」を重ねる時間があれば追求されたサウンドになったのではなかろうか。
それとPAが素晴らしくって耳が疲れることも無く、自然な音を聴きとったのはさすがGOKでした。