胸騒ぎの恋人

今日は午後映画見てからライブ!!!とずっと楽しみにしていたけれど、ちょっと歩くにも難儀な状態であるし、ライブは延期になってしまった。仕方がないけれど、ストレス溜まるなあ・・・。
というわけでまだ感想を書き留めていなかったグザヴィエ・ドランの第2作目「Les amours imaginaires」を。
見ている間中、感嘆の溜息がこぼれる。「自分の」着こなしが一貫して出来てる人なのだなあ、素敵だった。監督、脚本、プロデューサー、出演、編集に衣装とアートディレクションも手掛けるこの才能っぷり!話の筋自体は目新しいものはないのに、とても新鮮な輝きを放ってる。色の合わせ方、柄の効かせ方、丈のバランス・・・そんな一匙でいかようにも洗練されて魅力的な着こなしになる。そして勿論、我が身を良く知り得ているし、自分にとって何が美しく醜いのかがよくわかっている若き人。そういう人、そうそういない。
天使のような男の子に恋に落ちる瞬間や振り回される情けなさに夢から覚める瞬間など、恋にまとわりつく普遍的な心象を細やかに表し、ドキドキして胸がキュッとなる。音楽の使い方もセンス良いなあ。バン!バン!
この人の映画見てると、カナダに行くのは秋だなあって思う。色の薄い空。黄金色の葉の輝き。

受付に貼ってあったポスターも素敵だった。日本向けに下手なアレンジしていないのが良い。
uplinkの小さな館内は、20〜30代前半のイマドキな若者多し。ハル・ハートリー特集ではその世代がまるでいなくて(!)哀しみに震えたことを思うと、遠い目。