1月、ところどころ

何気なく曲がった角でこんな光景に出逢うと幸せを感じる。この一瞬だけの、奇跡のタイミング。





郊外の街はひっそりと静かだった。山の稜線に沿って連なる家家を見渡し、急すぎる階段を下がって上がってアスファルトの尾根を歩いているとこの街の暮らしが見えてくる。家のつくりや貼り紙で私が生まれた頃に造成されたんだなと感じる。親世代が結婚して家を買い子供を育てた街だろう。道路から家に上がるのにも階段を登らないとならないから、歳をとると難儀だろうな。



階段室タイプの集合住宅、このエントランスはわかりやすいしカワイイ。




教会だ、と思って奥を見ると真新しい建物だった。教会らしくない造形に「気鋭の建築家による設計」という以前読んだ記事を思い出した。ここだったのか。内部を見学させていただいた。建築関係の人がよく来るらしい。




最近の設計らしいスッキリシンプルな内部空間。案内してくださった方々「まあ、多々いろいろありますけど」と仰っていたけど、確かにそうだろうなと心の中で苦笑する。しかしなぜ起用されたのだろう。



また違う日の散策で。



千駄ヶ谷方面へ行った日に立ち寄った。造形的に美しいとは私は思えない。



この取ってつけたような緑がね、経年を全く考えていなくて、美しくない。



霞ケ丘アパートがあったところは未だこの状態。そもそも古かったから大イベントがなくても近年中に解体されただろうし、公営住宅なのだし場所的にも無くなったのはやむを得ないと思っているけど。





こちらは解体され大イベントで使用するスペースになるはずが手付かずのまま。敷地内道路の向こうの再開発済エリアは賑わっているけど、人々の消費感がすごい。




渋谷の片隅でひっそりとこんな標があった。当時の実際のところはどうだったのか。




この樹木はいつからここにいるのだろう。



住宅街の路地で狸を見つけた!




12月にY氏がB&Bでこのノートを買ってきてくれた。

www.valuebooks.jp

本だったノート

本だったノート

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せっかくだから新年から使おうと考えて、毎日ちょっとした落書きをすることにした。絵日記というには大袈裟の、メモ。


はてなで「○月の終わり、△月の初め」を2020年に始めて細々と毎日の習慣化した。今は他に「食事・体調記録」を付け、「メモ絵」を描き、「軽い運動」をするのが夜9時台の業務で、ああ忙しい。

なくなる

1月29日、トム・ヴァーレインの訃報に大きな声上げてしまった。ショックというかなんだかよくわからない気分。だって盤を再生すれば今までと変わらず生々しい痙攣が響いてくるのに。televisionの2013年来日公演で見た時に、今まで耳でしか知らなかった音が目で知ることで、新たな驚きと発見があったし、音って震えて鳴るんだな…と改めて気付かされたことを思い出す。dipが前座で、「影響された曲をやります」と始まった「オモト」も素晴らしかった。音は継承されていくことを実感した。LUNAの「23 Minutes In Brussels」も大好きだ……
www.counterpunch.org

パティ・スミスの追悼文も(google翻訳であっても)素晴らしい。
www.newyorker.com


「私にとって」どれほど近しいかという点で、トム・ヴァーレインに対しては衝撃が大きい。音楽喫茶に行くと店主が「やー、今日は朝からずっと聴いてますよ」と、そのとき掛かっていたのは「dreamtime」だった。

Dreamtime

Dreamtime

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マジで「イタコロックフェス in 恐山」をお盆に開催するしかない。音甘ステージ①には、ルー・リード、ロバート・クワイン、アンディ・ギル、トム・ヴァーレイン、マーティン・ダフィ、テリー・ホール、ウイルコ・ジョンソン、アベフトシマーク・E・スミスダニエル・ジョンストンを、②にはグレン・ブランカ、ホルガー・シューカイ、マニュエル・ゲッチング高橋幸宏、アンディ・フレッチャー、アンドリュー・ウエザーオールをお呼びします。(思い出した順と音の方向性で)



2月1日、閉店翌日の報道を読んで漸く、渋谷の東急本店が無くなるということはBunkamuraも無くなるのだと理解した。胸の奥にドッと落ちた。映画も美術展もたくさん見た。地下の本屋も好きだ。裏手の広場のような階段もいい。近くのCD屋で働いていた頃の休憩中、ル・シネマのスタッフさんもいて映画の話をしたこともあったな。渋谷は文化に出逢う街だった。歳を取り、思い出だらけになっていく。



昨年末に亡くなった建築家 磯崎新のこの言葉を先日知り、驚かされた。
「俺の建築は100年後には1つも残らないだろう。でも紙は残る」
blog.livedoor.jp
磯崎新といえば80−90年代初頭のつくばセンタービルや水戸芸術館の印象が強いが、70年代終わりからずっと版画作品も数多く手がけている。そこには建築家としての建築批判もあるのだろう。この言い切りはすごい。


磯崎新の言う通り、建築物は100年どころか50年も保たない時代だ。でも紙は残るし、音も残る。(CDは再生出来なくなる恐れを感じつつも……)「なくなる」話ばかり続くように感じてしまうから、私は「あたらしい」気持ちを常に持ち続けよう。街に出て、あたらしい何かに出逢い、新鮮な空気で呼吸して、継承されたものに触れていこう。鮎川誠さんのように常に分け隔てなく素直に愛情を注ぎ伝えることのできる人でありたい。

1月の終わり、2月の初め

世の中がどんどん変わっていくのか元来そういうものなのか、嬉しいことなのか憂うことなのか、自分の身の丈をきちんを把握し、麻痺したくないものだ。



1月4日(水) 年末年始も日常と変わらぬ起床/就寝時間で御馳走三昧もなく酒も呑まず、1日7キロ歩き筋トレを欠かさない修行僧な日々を過ごしていたせいか、スルッと6時前に起床、7時半過ぎに出社し、溜まりに溜まった2022年の日付の案件を着々とこなし、仕事で文字通り年を越すことが出来、笑顔で定時退社。疲労も怠さもなく、帰宅。人生は鍛錬である。



1月5日(木) 年末に軽く寝違えたような首の痛みがいまだに改善しなくてつらい。 



1月6日(金) 今年初めての金曜日!カレーを食べてレコード買って歩いて。楽しい夜だった。



1月7日(土) 郊外の住宅街を歩く。山の斜面に沿って家々が建ち、尾根を歩き、その途中物凄い傾斜の階段でショートカットしたり、風景がかわっていく。



1月8日(日) ギャラリー行くために銀座へ降り立ったものの、人の多さにグッタリして展示だけ見てすぐ帰路についた。ヴァニラ画廊で「ルイス・ウェイン展」「ダニエル・ジョンストン展」の合わせ技、なんて素敵な2本立!ルイス・ウェインは初めて現物見たし素描も嬉しかった。ダニエル・ジョンストンはどれも数十万も値がついててなんだか溜息……。
www.vanilla-gallery.com



1月9日(月祝) 近所を歩く。澄んだ青空、細い枝、静かで心地よい。立ち寄ったお店はどこも良い時間が流れ、この街にあるからこそだなと思えた。



1月10日(火)  寒い。めちゃくちゃ着込んだ。夕方の不毛な会議でドッと疲れた。夕飯も買い置きで済ませることでその分疲弊はしないけど気持ちがやるせない。



1月11日(水) 落ち着いた1日。



1月12日(木) 仕事で研修、講師の方が「自分が幸せでないと人に優しく接することは出来ない」「嫌な思いは流してしまうこと」という言葉が胸に残った。



1月13日(金) 仕事して帰りに立ち寄って、いつもどおりの楽しさを感じることにありがたさ。



1月14日(土) どんより雨、寒いが外出。電車の中でスマホが無いことに気付き焦ったところ、一緒に出掛けたY氏のスマホで"探す"と家にあると判明。/ 「マンガ家・つげ義春と調布展」市図書館企画・編集による仕事ぶりが素晴らしい。つげさんの世界観と調布の街が結びついていることが感じられ、その後、つげさんの作品に登場しそうな風景にも出逢いながら多摩川住宅までの道のりも楽しく、そのまま成城学園前駅まで歩いたのだった。/ 梅が方々で咲いており、Y氏「今年は例年よりも随分早い!」(そうかな?)本日の歩行距離15キロ(とY氏のスマホより)/ 晩御飯でよく行っていた店のスタッフさんが独立したという店に伺った。注文後に「……○○によくいらっしゃいましたよね」と言われる。「声で思い出しましたよ」・・・私そんなに特徴あるムシ声なのかしら。



1月15日(日) 高橋幸宏さんの報。演奏技術の高さとスタイリッシュさ、カッコイイとおふざけと優しさ、ドライと感傷、が共存する稀有な人だとあらためて感じる。/ Y氏とお昼食べてから1人、恩師の個展でギャラリーへ。長年拝見しているけれど、毎回鮮やかで生き生きとした作品と先生自身の明るくパワフルなお人柄に力をいただく。先生からは「生」を感じる。今年で80歳というから驚いてしまう。ユキヒロさんのことがあったから「作品は残るからいいですよね」と言うと「いやいや、どうやって残すかが本当に難儀で最大の懸念よ」と返され、確かにそうか…… / ミュージシャンが亡くなるたびに「作品は残るし今までどおり聴いていくこと」を思いながら感覚が未だに掴めない。



1月16日(月) 帰りにご飯を食べに行ったカレー屋さんの味わいは優しくて、でもスパイスのシャープさがスッと来るし季節の野菜が散りばめられていてとても楽しい。会計時に店主が「優しい味だねとかスパイスや辛味が強くないと言われるんですけど、自分ではそれを目指しているわけではないので不思議なんですよね」と言うので「気負うことなく素直に作られているからじゃないですか?」と伝えると、「腑に落ちました」と笑顔を向けられた。



1月17日(火) 会社お昼はスープジャーとごはんを持って行くのだけど、先日タッパーに入ったごはんを忘れてしまいコンビニで買う羽目になったので、今日は「忘れないぞ!」と用意しておいたその場所に置いたまま出掛けてしまった。呆然。こうやって人は忘れることが増え、次第に「盗まれた!」と言い出すのだろう。



1月18日(水) Y氏が時折「変な夢見た〜」と言うのだけど、「夢とは変である」と思うので当たり前では?といつも思う。でもその「変な夢」を詳細まできちんと話すことが出来るからさすがだなあ。リアルマジックリアリズム



1月19日(木) 電動キックボード16歳以上免許不要ヘルメットは努力義務に大反対です。



1月20日(金) ノンアルコールビール・ワインがあるお店で「お酒飲めないと友達とどういうお店行くの?」と聞かれたのだけどそもそも友達と外食することが無いのであった。



1月21日(土) 焼き菓子の作り手さんとスープの作り手さんのお話会に伺う。旅先で出逢った味を目や鼻や舌の記憶を頼りに再現し、レシピ本をたくさん読んで参考にし改良し続けているという話に、だから私は彼女たちがつくる味にグッと来るのだと納得した。単純にコピペしたのではなく、彼女たちの生き方に根差した味わいだから深く刺さるのだ。



1月22日(日) 近所散歩。この数日寒いというか空気が冷たいけれど、空の光に春のカケラを感じて嬉しい。/ 下北に行ったY氏がどこも行列がスゴいと言っていて、溜息。私が昨日行った表参道もそんな塩梅で、100人ちかく並んでいるパン屋の列に小さな子供連れの人がいたのを見かけた。日陰でどれほどの時間待つのだろう。例えば10年前、街中はこんなに行列ばかりだったのか。きっと変わってないのだろう。でもなにかが変わってなにかがおかしい。



1月23日(月) Y氏が髪を切ったのに気付いて話しかけなかった私、酷い。反省。



1月24日(火) 昨日から「東京で雪が降る雪が降る大寒大寒波」とテレビでキャンペーンを繰り返していて、煽るなーと雪国に申し訳ない状態で朝になり、ほんとに降るの?な晴れで昼間を過ごしたところ、夜になり会社出たらものすごく寒くてびっくりした。今も風が強く吹きつけている。



1月25日(水) 東京の寒さに震えながら、18まで住んでた長野のほうが凍てつく寒さが冬の間続いてたんだよなと思い出していたら、あー、東京暮らしのほうが長くなってるんだよな。子供の頃は親に守ってもらってたんだよなと有り難みを感じる朝だった。



1月26日(木) 会社休み。電車で1時間だけど都内の街を散策し、夜は新代田でライブ。



1月27日(金) 雪降るという予報に気弱になった会社帰り。結局降らず持って行った傘も使わず。/ 昨日買ったUltra vivid sceneのレコード、ジャケも好き。ウチのCDと見比べたら、銀のとこが箔押しで表情があって更に素敵だった。銀の配置も全然違うのね。



1月28日(土)  新しく出来たカフェに行ったらbeckの「Sea change」がレコードで流れてて、ストリングスの響きが良く聴こえて嬉しかった。しかし店主の世代にはオールドなアルバムなんだろうなあ。「beckの時代の音楽」って言い方をしてた。ジェフ・ベックではないよね……。若者による最近のカフェはBGMをレコードにしてる店が増え、余裕無いときはi-padに替えてる様子。



1月29日(日) トム・ヴァーレインが亡くなった。



1月30日(月) 社内人事が飛び交う時期がやってきて、水面化ソワソワする日々なんだなあと憂鬱になる。夕方頭痛が始まって、退社し外へ出るとひどく風が強く冷たかった。/ 今日は鮎川さんの訃報。かっこよくて人柄がよくて愛情を皆んなに注ぐことが出来る人だなと再認識した。



1月31日(火) BS松竹で放送中の「À Table!〜歴史のレシピを作ってたべる〜」が素敵なドラマでとても嬉しい。
www.shochiku-tokyu.co.jp

www.shobunsha.co.jp

こちらの書籍を"原案"に『吉祥寺から徒歩20分のところに住む結婚15年目の夫婦の物語が歴史レシピとともに描かれる新感覚グルメドラマ』というフレコミなのだけど、撮影も脚本も音響もすべてに丁寧に映像をつくろうという愛情を感じる。最新回のビスマルクでは、ポットの中の紅茶のジャンピングを捉えたショットと井草八幡宮周辺を歩く秋の風景が素晴らしくて、市川実日子さんのモノローグが素晴らしくて、泣きそうになるのをY氏の発言でぶち壊されるのだけど、それもまた今回の話になんとなく繋がってる気がして、生活が愛おしいなあと思った。



2月1日(水) 昨日東急本店が閉店した。こんな話題ばかりになっちゃう。



2月2日(木) 歩き方教室、次から次へと新たな課題が・・・人間への道は険しい。




2月3日(金) 昨夜に続き今夜も胃もたれで眠い。調子良くなった!と思うとこれだものねえ。/ 今年も恵方巻押しつけがひどい。でも同僚が「恵方巻とかイベントには必ず乗る。1食でも何作るか考えなくて済むのが助かる」と言っていて、納得。