生き別れの妹

「チャーミーちゃん」といえば、2008年のこと。

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散歩中に通り掛かった古き良き玩具屋のショーウインドーに映るお姿が忘れられず、後日再訪し、連れて帰ってきたのでした。

mikk.hatenadiary.jp



そんなチャーミーちゃんの、英国にいた生き別れの妹が我が家にやって来たのです!

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やはりどこかヨーロピアンな薫りが……。

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やっと逢えたね。。。


チャーミーちゃんが最近ヨーロッパで人気と聞いてはいたのですが

katsushika.uwasa-no.com

欧州仕様のこの子が、デッドストックで眠っていた後我が家にやってきた子と巡り会うなんてねえ。

チャーミーちゃんの親である児玉産業さんは動物たちも生み育てていて、クマも合流。

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あら、カワイイ。


にしても、なんでもこの小屋に書き留めておくと後で役立つものですね・・・12年前・・・

最後の原美術館

原美術館がまもなく休館する。

bijutsutecho.com


事前予約制のため平日に年休を取った。この数年は魅力的な展示に思えず足を運んでいなかったから随分久しぶりで、晴れて気持ちが良い日だったから目黒駅から歩くことにした。

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目黒は古い街だから、駅からすぐの路地に入るとびっくりするくらい整理されていない。暗渠に家が密集していたり、昔の細くうねった道そのままに家が建ってしまったところも多い。

坂を上がると公園があった。

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回遊式の庭園はひっそりとしていたし、木々の色合いもちょうど美しかった。

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坂を下ってまた上がる、その繰り返し。

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坂の上は立派な邸宅が多く並ぶけれど、マンション建設中の看板がある空き地も多かった。建設中なのがマンションだけではなく老人ホームというのもいくつかあったことが印象的。それでも街角には高い樹々があり、色づいて美しかった。この地で根を張り、何年になるのだろう。かつて邸宅があった土地を区が買い取り、広い庭の植栽を生かして公園にしたところもいくつかある。今後は益々相続されない土地が増えるだろうから、マンションになるのではなく、活用されてほしいなあ。財政難で難しいだろうけれど。

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漸く原美術館界隈へ辿り着いた。このあたりも記憶の中の景色と変化していた。良いなあと思っていた建物が更地になっていたり、ひっそりとした家屋の前ではサラリーマンが名刺を交換していて、ああこれから売買されるのだなあと思えた。

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塀に瓦があることがポイントで。

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予想以上に人がいた。館内は「記憶に留めてください」と撮影不可でよかった。最初の部屋に入った時の窓に映る影が美しくて、まさに作品になっていた。そしてその隣の部屋の半円状のサンルームのような場所に入ると、ちょうど傾き始めた陽の光が私の瞳にジャストで入ってくる高さで、外壁の白いタイルに樹々の影と反射した光が揺らぎ、眺めていたら泣きそうになってしまった。私はこの瞬間を忘れたくないけれど、いつか忘れてしまうだろう。でも体の中にその感覚は残って、私の養分になるのかもしれないしそう願いたい。

展示自体は私の好みではなかった。2階に奈良美智の部屋が出来た時の違和感を思い出した。

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併設のカフェで休憩。ここのテーブル上だけは撮影可。給仕の年配男性の接客が素晴らしく、最近こんな接客の店は無いなあと思った。勿論、ホテルや高級レストランならばあるだろうけれど。原美術館へ行くのは背伸び気分だった。カフェもお高めに感じながらデザートも頼んだ。展示のテーマに合わせたデザート。でも今日は紅茶だけにした。食べるとお腹が辛くなることが怖かったからだ。街は変化するけれど、私も変化したものだ。甘いもの頼まなくなるなんて。

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この時間を選んで正解だったな。景色の色合いがとても美しい。敷地を出るときに振り返って、心の中でお辞儀した。長年ありがとうございました。

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品川駅へ続く緩やかな坂道を歩きながら三菱関東閣を眺めて、八ツ山橋踏切で京急と北品川アパートを眺めることがお約束。原美術館へ行く時はその前後の散歩も込みだった。今日は目黒駅から、池田山・白金台・高輪台・島津山・御殿山と歩いて原美術館へ。その名の通り、いくつもの「山」で出来ている街並み。何度も歩いている街なのに、歩くたびに発見がある。

たくさんの秋の光と色を吸い込んだ一日。とても幸せな一日。

Francis Bake on

あれは3月25日、ヤマジさんの誕生日ライブのアンコールで緊急事態宣言が発令されたことを知った夜以来、世の中が凄まじい勢いで変わり、それでも変わらないものは変わらないのだと溜息を吐きながら春も夏も過ぎ去り、秋も終わりを告げようとする頃にようやくライブに行くことにした。再開はdipだと幼い拘りを持っていたけれど、Francisとヤマジカズヒデの2人だなんて、面白いに決まってる!
タイトルは「Francis Bake on」、どういう意味だろうかと時折思い出しては呟いて、ああFrancis Bacon!と気づく。ヤマジさんらしい魂抜かれる言葉遊び。


11月19日木曜日。下北沢queへ降りる階段上にはスタッフがいて検温をされる。階段を更に降りると目に入る告知チラシに、あーqueに来たなあってしみじみする。

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入口ではスマホ上のQRコードを見せて電話番号を聞かれる。中に入ると椅子が並んでいた。40席ほどだろうか。ステージ前には立ち入り不可の鎖が施され、場内はPA向かいにブースが新設されていたり、若干改装されていた。ライブ前のザワザワした雰囲気皆無。開演時にはスタッフであり出演者であるドラマーの高橋浩司さんから「終始マスク着用で」などと説明があった。これが、今のライブ様式なのだ。


開演。Francisがまず1曲。この方の全身捨身で解放するステージングは最初こそ気まずい感覚を受けるのだけど、素っ気無いライブハウスの狭いステージを、ダンサーやセットのように間を埋める存在もなく、たった1人で染め上げようとする心意気に次第にスゲーな!と感嘆する。Francis55歳。


2曲めでヤマジさん登場、初っ端のギターの音色がウッと胸に来て、涙が浮かんできたのを堪えた。ああ、やっぱり、音が全然違う!ああああああ!言葉で表現できないというか、言葉を放棄してしまうよ。

そしてLilyさん(申し訳ないことにこれまで存じ上げずでした)が入っての primal scream
版“some velvet morning”
!!!ギャー!カッコイイ〜〜。Lilyさんは実際にモデルもやられているくらい容姿端麗で、ケイト・モス役がピッタリ。Francisはボビーのヤクの売人みたいなやさぐれた(超失礼)風貌に近しいので(超失礼)これまたハマる。今度はLUNA風味の「ボニー&クライド」を聴きたいです!

と思ったところで、“ Je t'aime moi non plus " ・・・!!!えええええ!セルジュはやるだろうなと思ってたけどこれか! Lilyさんもいるし、超王道にしたのかな。というか、コレ、ライブでやるにはめちゃくちゃハードルが高いと誰もが思う筈で、しかもライブハウスで、客は着席で、すんごいやりづらいだろうに、FrancisもLilyさんも照れを見せることなく完璧に演じていて素晴らしかった。

そしたらデスよ、鳴り響いた打ち込みのイントロに、こここ、コレは・・・! ” ghost rider ”・・・!!!わああああああ!この曲ヤマジさんのライブで聴けるなんて!大興奮してカッコ良すぎて盛り上がりすぎて、椅子から転げ落ちそうになった(桂三枝張りに・・・)!! 更にghost rider は、後半に高橋浩司さんのドラムを加えてヤマジボーカルのNEU!風味でdipな展開で再度演奏されたのだった!「布石」とヤマジさんボソッと言ったので、今後のライブで演奏されてくのかも!楽しみ!

後半のバンドセット1曲めはオリさんのベースラインが響く” fever “ 、私としてはmarinegirlsでありヤマソロ3rdなんだけど、crampsバージョンだそう。渋くてカッコよかった。
2曲目はCAN “ moonshake “、オリさんボーカルで。次々とこんな選曲、嬉しいなあ。


F「僕はdiptheflagの頃からヤマジくんのファンで、よく見に行ってたんですけど」
Y「えー、こんな人見たことない、あ、、その頃はマッシュルーム、ネオヒッピーズ」
F「そうそう、サイケ柄着てて。当時televisionの来日公演で偶然お見かけした時にご挨拶したんですけど、すごくクールに流されて」
Y「その頃閉じてたから」
  一同笑 (ってモモさんの時といい、ネタになってる・・・)
F「あの頃こうやって一緒にライブやるなんて思ってもなくて。音楽っていいねってことですよ皆さん」
  一同拍手


続いてトーキングヘッズの ” thank you for sending me an angel “、この頃カバーされる機会の多いトーキングヘッズ、この曲だと超余談だけど、先述のLUNA版ボニー&クライド収録の12inchを思い出したぞ(こじつけ)。
それからやっぱりのヴェルヴェッツは” real good time ”、掛け合いがカッコイイ!そしてgang of four ” I found that essence rare ”!! 蠢くベースに切り刻むギター!
そしてそして、television ” see no evil”、出だしのギターはLilyさん担当で、いつもとちょっと違うバージョンになった。

アンコールは” MY WAY “、日本語詞の勝新太郎verとのこと、朗々と歌い上げるFrancisに、シドなパンクというよりはヤマジさんの真骨頂なオルタナ轟音ギターが吹き荒れて、エモくて凄まじい嵐のような、ものすっごいものを見た。

ーーー

実に7ヶ月半ぶりのライブハウス。今までほぼ毎月(時には月に何回も)行ってたことを考えると、ワスよく行ってたなとも思う……。でも、ステージの演奏を「不特定多数の人々とともに見ている」のに、「自分だけの空間になる」という不思議さは、現地で見るからこそのものだと再認識した。

ライブハウスというハコに入って、自分のスイッチングでステージを見つめ、スピーカから大きな音を浴びることってやっぱり違う。配信は普通になっていいと思うし、その良さ(カメラワークとか)も実感したけれど、自室で四角い板を見つめることは「自分だけの空間」にはなりにくい。あとまあ、一応書いてしまうとFrancisのようなステージアクトは会場だからこそ映えるというか、家でテレビサイズで見てしまうとなんかこう、客観的になっちゃうのね……。

ヤマジさんのギターが胸に落ちる、比喩ではなくて物理的にほんとにそうだった。
そんな感覚を思い出させてくださって、ステージ上の4人は勿論、スタッフの皆さんに感謝します。チケ代は割増になってもいいのでは無いかなあ。手間と配慮が格段に掛かっているのに客数は少ないし、今わざわざライブハウスに行く人たちは割高になっても文句言わないはず。それにしても、割安だからってクーポンで旅してハメ外してる人たちよりずっと気を使ってるのにね。

今の状況はまだまだ続くだろう。自分で考えて配慮して、全方位に無理がない選択をして、今後もライブハウスに足を運ぼうと思う。