さいきん見たあれこれ

今更感バリバリな作品ばかりだけど書き留めたくなったので自己満足で以下続く。

  • ダークナイト」… ようやく映画館で見た。昨年あれほどの賛辞を贈られたことに頷くしか無い凄まじさ。後半変調し加速する展開の中で「この映画を永遠に見ているのかもしれない」という錯覚に囚われ、今も強烈に胸に巣食うモノがある。目と耳で圧倒されつつ頭が放っておかないこの感じ。世界が激変した「2008年」の映画に相応しい一本。
  • 「ヨーロッパ2005年、10月27日」「アルテミスの膝」「ジャン・ブリカールの道程」…アテネにてストローブ=ユイレ、ワタシには背伸びし過ぎと思いつつ、見てもやっぱり言葉で記せない。「見る」よりは「視る/観る」映画でしょうか。いつのまにかじわじわと揺さぶられる不思議な映像。ギャラリーでふいに見かけたってすんごい衝撃なのではないだろうか。緑の瑞々しさや左から右へ流れる川の風景にぐっときた。


BSで見たものもたまには書いてみようと思い、ダラダラと。

  • ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」…映画館で見るべきでした、ごめんなさいごめんなさい。と今更書いてもしょうもないケド、ガッシリ正面向いた作風にビックリ。そう思わせながら要所要所でかなりキてて、ラストはすごすぎて目をひんむいたまま笑いがこみ上げて来たよ。「アメリカ」の盛栄と終焉、これも後付けになるけど「2008年」の映画として相応しい、ズバリな一本。
  • アイム・ノット・ゼア」…"ディランの半生"を借りて要はこういう構造の映画をつくってみたかったんだよーってトコロ?。オッと引き込まれるショットはいくつもあるがしかし。「映画」としては評価悪そうだけど「工作」具合を楽しめた。ディランファンにも評価悪そうだけど、思い入れがない私が楽しめたのは音楽の力が大きいし、こういうコトが出来るほどディランは魅力的な存在なのだろうな。
  • 「ファクトリーガール」…ディラン繋がり? あくまでもイーディの視線で語られるのでそりゃールーさんやディランが怒るよなーって内容ではある。ウォーホルが摩天楼の青い空に浮かべたアルミの風船、そのふあふあした様がイーディに重なって見えた。
  • 「こねこ」…ロシアの猫映画。無条件にカワイイ。がカワイイ猫に冒険させて観客を泣かせればいいでショじゃなく、シンプルなストーリーに極寒のロシアの社会風景や家族愛なんかがきちんと描かれているし、なにしろ「猫おじさん*1」がイイ!ゴロゴロ〜となつく猫との関係性とその暮らしぶりに泣けるわ…。吹替え版だったんだけど、寧ろヨカッタかも。 下高井戸で上映しますね!(→「白夜映画祭」)
  • 「アフタースクール」…張られまくった伏線にだまされないぞ!と意気込むのもバカらしい、素直に楽しんで驚けばオッケーな良く出来たエンターテインメント。オモシロいけどオモシロかったなあ!って無邪気に云えない自分を発見、ある意味リトマス試験紙
  • レッドクリフ」…ウチのちっちゃいブラウン管で見るのにはあまりにキツかった。。。
  • 「ラブ・コン」…エマちゃん好きのY氏に見させられたケド意外にオモシロかった。
  • バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」…「え?コレ見たの?!」っていわないで! "ボディコンやティラミスだしときゃいいだろ"のテキトー具合*2、がまさにホイチョイだった。(次回作は信藤三雄のコンテムポラリー・プロダクションによる「渋谷系へGO!!」でよろしく。)(←この一文が言いたくて書いたようなこのエントリー)

*1:実際、猫の調教師のヒトとのこと!

*2:クラブの音がジュリアナじゃなくてBoys Town Gangあたりだったのがナゾ…。それだと80年代前半だよねえ?