アンヴィル!

土曜日、吉祥寺バウスで「アンヴィル!」を見た。Y氏の誕生月割引のおかげで1000円。

見ている間思い出していたのは、結成20年の某バンド(お察しつくことでしょうが)のことで*1。(すみませんねえ…)「上手くいかない苛立ちや焦燥感」、これはどのバンドにも思い当たることだろうけど、"それでも続ける続けていく"っていうのがね。"ずっと13階段の荒野を走り続けるしかない"ってね。ボーカルとドラム、とか。やっぱりQちゃんドラムじゃないんだよねえ。


さてはて。ロックスターというものはどうしたって「普通の人」ではないのだから、マネージメントなり何なりありきによって、ビジネスとして成り立つのだと思う。でも「アンヴィル」のリップスもロブもロックスターである前に「普通の人過ぎた」。しかもひたすら純粋で真面目。だから「普通じゃない」ロックの世界で上手く生きられない。でも「普通の人」として家族に支えられた良い人生を歩んでいるように思えた。
それでも捨てきれないのが「ロック道」なんだねえ。。それにリップスとロブは「バンド」が無かったら友情を育むことはなかったんじゃなかろうか。バンドがあるからこそ、喧嘩しても元に帰ってくる。ここに音楽の魔法(罠ともいう?)があるのかな。
彼らの言葉は50代の人が口にするとは思えないような、アオクサイものばかりだ。でもその言葉にひどくぐっと来てしまうのは、彼らの日々が確かに込められているからなんだろう。
ただ、冒頭でツカミはオッケー、悲喜こもごもを深く掘り下げ過ぎずに盛り込んで、最後にBURRN!(ん?)と弾ける展開に「壮大なPVだったなあ」と感じざるを得なかったけども。それと巻き起こるアレコレがどこか喜劇じみてしまうのは、「メタル」っていう音楽性(というかイメージ)のせいなのかしら。グランジのバンドでこういうネタで映像作ったら悲痛すぎる気がする…。


日曜日、録画しておいたNHK-BSの電グル特集を見るとこちらもドキュメンタリータッチに結成20周年の彼らの歩みを描いていて、核となるのは卓球と瀧の長年に渡る友情?なのであった。アンヴィルの2人とは全く違うけど。男同志の友情ってのはバカやったりキャラ立ちがあったり、女には無い部分があってちと羨ましい。

*1:いつかTYD監督によるライブドキュメントを見たいでっす