爆音で「ローラーガールズ・ダイアリー」「ゆらゆら帝国」「エリ・エリ・レマ・サバクタニ」

昨日記した「夜よ、こんにちは」に引き続き、翌日も吉祥寺バウス。

ローラーガールズ・ダイアリー [DVD]

ローラーガールズ・ダイアリー [DVD]

ローラーガールズ・ダイアリー」爆音!タイトル言うとき未だに迷うんだけど、やー、素晴らしかった!会場に入ったらラモーンズがかかってて、椅子に座りながらちっさく踊りながら更にワクワクしてきて暗転、上映中は前回とおんなじところで興奮しおんなじところで泣いた。心のなかにフツフツと湧き上がる気持ちが更に加速して弾けてた!彼女たちといっしょになって踊り、口付さみ、走り、恋をする。恋に堕ちるときに彼が着てるの、モダンラヴァーズのTシャツだなんてサイコー!Tシャツ大事、大事よね。ブリスはこれからもっと転んだり笑ったりしながら、カッコイイひとになっていくのだろうなあ。これを見たわたしたちもね、そうなるのだ、幾つになっても。
→ 「公開当時の感想


そして「ゆらゆら帝国 2009.04.26 LIVE @日比谷野外大音楽堂

ゆらゆら帝国 LIVE 2005-2009(DVD付)

ゆらゆら帝国 LIVE 2005-2009(DVD付)

このDVDを爆音で上映。このジャケはバウスに似ているなあ。中村宗一郎氏を迎えて調整したとのことで、音がとてもきれいだった。爆音といっても「大音量」ってことではない。全体を通してのバランスが素晴らしくて、それを実感するのはラスト間際「あえて抵抗しない」から「ロボットでした」へ移行したときだったか、低音が歪むんだけどそれが雑音にならず、床からぐいんぐいんとお腹を痺れさせてくれる気持ちよさがあって、これまでの音の意味がここにあったと思えた。それにしても3人の音のそれぞれの立ち方は凄い。それぞれの音だけでも存在しながら、3つが重なることで立ち上がる音があって、ブレがないけれど押し付けがましくもなく、気配があるようでないような。私は実際のライブを見ていないし、ほんとうはもっと凄かっただろうけど、音の熱の渦に入れないからこその俯瞰で感じ取る音が面白かった。


29日付でこのまま書いちゃうけど、次の日も吉祥寺へ。今宵は「エリ・エリ・レマ・サバクタニ」。

エリ・エリ・レマ・サバクタニ 通常版 [DVD]

エリ・エリ・レマ・サバクタニ 通常版 [DVD]

公開当時見て以来だ。冒頭の波の音は怒号のようで、そこから始まるタイトルロールにはやっぱり痺れた。カッコイイデショってキメがこれでもかこれでもかと。でも時折、妙にしょっぱい場面になるのは何故なんだろうか。目玉の演奏シーンに関しては、絵的にはズドンとやられてしまうほど美しいけれど(あおいちゃんの黒の眼帯も、ズルイよなー)、今回も物足りなさを感じてしまうし、そこはやっぱり「映画」なんだと思う。音は上辺と下辺が端折られてしまうし、ギターを掻き鳴らすのは演奏者ではなく、あくまでも役者なのだ。それに、今回の爆音で先に見たのがあの3本だと、さすがに分が悪いのかも…。楽しいシーンは学校で音遊びしてるところだなあ。このころの浅野忠信にはまだ隠せない野心が見えるなあとか宮崎あおいはこうゆう役もう出来ないんだろうなんてぼんやりと思ったけど、2006年公開って、まだ5年しか経っていないのに随分と昔のことのような気がする。早く新作見に行きたい。
ちなみに青山監督が昔up-beat undergroundにいたことをつい最近、今更ながら知りました。びっくりした!だってup-beat*1、3rdくらいまで大好きだったんだもん。「Nervous Breakdown」という曲が好きでこの間youtubeで久々に聞いたら、かっこよかったなあ、音。ま、当時ボーカルの顔も好きだったんですけどね…。


これまで何回か向かった爆音映画祭では、出音の大きさがなによりも優ってしまい、生活音が耳障りに感じてしまうことが多かった。音響設計にセンスと注意が図られた作品が見たいなあと思うし、音楽にロックなどが使用されているからっていうのは、ちょっと違うよなあと思っていた。
でも今回は見た4本とも過剰に感じず、むしろこれが「適音」じゃないかと思った。次回は何が見られるかな?

*1:「〜underground」は出身地 博多時代の前身バンドです。