Hostess Club Weekender

トリの2組が私が特に好きなバンドなので、もうそれはそれは興奮してすっごく楽しみにしておりました。
まずはその2組についてのライブメモ。


THE HORRORS
2曲目のシンセの音色がツボで、きゅ〜っとココロを刺してきては滲みてゆく。なんだか無性にグッときて、なんと涙ぐんでしまった…ええー!歳を取ったものだね…。思えば今の彼らの音は、私が中学生のころに熱心に聴いていたバンドに近しくあり、なんというか郷愁みたいなモノなのかなあと考えてみたり、でもそれは後ろ向きなんじゃなくてあくまでも今、たしかにここで鳴り響いている音であり、やーも、訳わからんほどに好きだーってココロが暴れて惚けておりました。やっぱりライブで聴くのは違うなあ!
シンセの音色によってホラーズの音世界が格段のものになっていることを実感。スパイダーさんの別ユニットも是非是非ライブが見たいものです。
でも物足りなさがあり、音づくりに幅と深さが無いことを感じさせたりもしたのです。ラストのノイズ大会は確かに美しかったけれど、淡白できれい過ぎた。「こういう音をつくりたい」という「枠」があり、それにそって演奏しているようだった。そこにもどかしさがある。それと1stはもうやらないんだなあって、それがほんとに悲しかった…。今やりたい音ではないんだろうなー。でもシツコクいうけど、1stは世間一般が揶揄するよなモノでは決して無いぞ。


SPIRITUALIZED
「こういう音をつくりたい」から「生まれる音」ではなく、「こういう音」が「滲みでてしまう」、そんな血肉と長年の歳月が表れていて、圧巻でした。ジェイソンさんの向こう側には深い深い穴がぽかんとあいていて、掘っても掘っても行き着けないことを感じる。彼らの音と私のあいだにはきちんと隔たりがある。憧れと尊敬の念を持って私は遠くから音を聴く。中盤の新曲含めてゆるやかな曲が多めでしたが、演奏の丁寧さと細やかな音作りが堪能でき、気持ちよかったなあ。エフェクトで誤魔化すのではなく、隙間を含みつつ作られていく音。
ジェイソン先生は相変わらずこちらを全く見ず&MC無し。一時期のしゃがれた痛々しさはありませんでした。
開始前、ステージ転換中の幕が閉まったままの音出しで「come together」がガンガン聴こえてきて、ええーやめてーって思ってたら1曲目がソレだったり!そして最後は「take me to the otherside」!!!!!!
大好きなspacemen 3の曲。イントロのまだ形にならないけど不穏な空気が流れてきて、まさか…って思ってガツーンと来た瞬間の震え!凄まじいとしかいいようのない、音の壁音の海音の嵐。美しい。ずっとずっと聴いていたい。
怒涛疾風で吹き荒れて終演。 1時間半くらいやってくれました。最後の最後にようやくこちらを見て、手を振るジェイソンさん。ああ、私がずっと聴きたかったのはこういう音なんだよってスキップしながら帰宅しました。
ちなみに私はspacemen3〜スピの1・2枚目がトクベツに大好きです。


さてこのフェスは5組づつ計2日間、恵比寿のガーデンホールで行われました。
ガーデンホールはおよそこんなイベントをするハコではないのでビックリ。
開始時間は14時で、新しめのバンドから中堅どころが中心なので、ショーケースライブな感じ。YOUTH LAGOONとか見たいのはあったけれど、再入場不可且つ体力持たないので、夜になってごはん食べた後に出陣。館内では狭いホールロビーで食べ物を販売していましたが、食べるところがないために階段にしゃがんで食べてるひとが多くて、ちょっとなあ…。いずれにしろ、休息の場がないのはツライよねえ。。。あと、クロークが長蛇の列で大変そうだった。
音響に関しては大きな問題はないのでは。サマソニの幕張はツライけどな!
とはいえ、このフェスを企画してくれてほんとーにありがとう!6月に第2回があるとのこと。期待してまっす!

ガーデンホールの向かいには元ガーデンシネマがあり、今や「Kナントカ」という劇場だそうです。切ないね。そしてガーデンホールでライブを見るのは2度目。前回は「Menswe@r」ダヨ!…えっと96年くらい?ってことは、15年以上前ですか…くらくら。どんなライブだったか演奏はさっぱり思い出せない。。。