新しい感覚のその先を

きょうはよく晴れた一日だった。朝の珈琲は初めて購入したところので、きっかけはご主人の理知的で洞察力に優れた言葉を読んだことによるのだけど、確かに云うだけあるなあという味だった。ブレが無く澄み切っていて、三角形の天辺をキッチリすくい取ったとでもいうような、豆そのものだった。最近飲んだとある新しい店のはさっぱりしててごくごく飲むような喉越し、ジュースに近かった。暑い日のテラスでも苦にならずに飲めちゃう。暗い室内でチビチビ飲む苦甘とは別の飲み物。気候やライフスタイルの違いで淹れ方や飲み方が異なるのは道理にかなうように思えた。あの小さな茶色い豆がひとつひとつの工程によって、こんなにも味が変わるっていうのは、とっても面白い。頭でも舌でも学ぶたびに発見がある。新しい感覚のその先。いきなり新しいそれを掴むのではなく、掴むのに億劫になるのでもなく。これは珈琲に限らずの話しだね。