「ニーナ ローマの夏休み」

昨日と今日と、暑いけれど風が気持ちよく吹き抜ける。でもやっぱり日差しの強さに外出する気が失せてウチにいた。かけてた音、リストアップしとけばよかった。機材を変えたおかげで、音の感触の変化が楽しい。

先週の日曜日に見た映画の感想をちょこっと。監督のエリザ・フクサスは1981年ローマ生まれの女性。「好きな監督はデヴィッド・リンチフェデリコ・フェリーニ。 大学では建築学を専攻。卒業後、ニューヨークで映画制作と脚本のワークショップに参加。2006年よりミュージックビデオやドキュメンタリー、短編映画などの脚本・演出を手掛ける。ちなみに父のマッシミリアーノ・フクサスは世界的に知られた建築家である。」というプロフィール紹介がそのまま映し出された映画だった。
ファーストカットの美しい”曲線”で「あ、こういう映画なのだな」と一目で分かる。全編絵コンテが浮かんでくるような精密な構図がはまっている画面。夏休みでひとけがない、という設定でとても静か。ベリーニのようにべちゃくちゃ喋りまくるヒトもいませんよぅ。
ローマ市のエウル地区という計画的な街にある近代建築への偏愛が詰まった作品で、それらを一番美しい形で残したいという思いがまずあったのかな。ストーリーはあってないような雰囲気でつくられていて、甘いものに習い事、30代のモラトリアムがやることは万国共通なのね。。。
こういう映画が今の東京で公開されたこと(しかも通常の時間帯で)が不思議。配給会社は最近だと「ザ・フューチャー」の、パンドラ。ナルホド・・・。ここヘルツォークソクーロフも手掛けているのだな。
この日は新宿に着いたときの空がいかにも降りそうに暗くなっていて、見終わって外へ出たら、降っては無かったけど水たまり。たった1時間半でドッカリ降って、雷も雨も強烈な有様で停電などでトンでもない状況だったと後から知った。こういう天気も今の日本の夏、なのだな。