気配

NHKの特集にて。ハヤオのスタジオから見える武蔵野の空は薄くて濃ゆい冬の色だった。昼も夜も関係ない生活をされているかもしれないけれど、ふぅと顔を上げて煙草を吸うときにこういう色が目に映るのは大切なことではないかなあ。ほんの一瞬でも我が身に入り込む、色。ココの作品には特に思い入れはないけれど、最新作での空の色と雲の形、そして風の線がとても好きだ。重ねられた下絵を見ながら「(見てるひとは殆どわからなくても)髪の毛の(ほんの少しの)動きが気配になる」と言っていたのが印象的だった。気配。見えないもの。
そういえば今朝のこと。カーテンを開けて見上げた空にはぽわぽわと薄い雲が浮かんでて、気配から一歩進んだ形をしていた。