グラスゴー三爺祭

BMXバンディッツのダグラス・T・スチュワート、ヴァセリンズのユージン・ケリー、ティーンエイジ・ファンクラブのノーマン・ブレイク。この3人が集って日本にやってくる!楽しいに決まってるであろうこの催し、題して「Pop Brothers from Glasgow World Premiere Tour in Japan」、とてもたのしうございました。
ダグラスはピンストライプのえんじ色のスーツ着てオシャレでヘンテコな伯父サン、ノーマンは黒いTシャツ着て口数は多くなくてもやさしくて実直な感じの親戚のオジサン、ユージンは近所では気難しいってウワサの(だけど実はシャイでいいヒトな)オジサン、と見た目はそんな案配の三者三様の個性がたっぷり溢れていた。
どんなライブになるのかなと思ってたら、アコースティックセットで順繰りに自分の持ち歌を唄い、時に他の2人のコーラスやギターを担当。自分の出番じゃないときはステージの袖にしゃがんで休んでいるのである(笑)
ダグラスはムードメーカーでユーモアたっぷりに話しながら、唄の持つ素直で柔らかいブランケットのようなメロディは御本人の人柄そのもの。
ノーマンはとにかく声の良さに改めてしみじみ泣けた。しかもメロディがまた良いのよねえ……。バンド形態じゃないから殊更シンプルに伝わってくる。
ユージンはパンクな精神が一番顕著に出ていて、偏屈で皮肉屋な佇まいで奏でるガチャガチャとポップでコンパクトな唄を聴きながらワクワクした。
観客と一体になってほんわかあたたかい空間にグラスゴーの風が吹いた!
「今このとき」だけじゃなくって、私たちひとりひとりが携えて歩いてきた道そのものと繋がっているからこそ、こんな空間がここに生まれたのだな。そしてそれは、彼らがグラスゴーという街に根を下ろして、仲間とともに街を愛し、ごはんを食べたりお酒を飲んだりするのと同じように音楽を聴き唄ってきたからこそだろう。

ノーマン・ブレイクと出会ったのは1969年、ふたりが住んでた(スコットランドの)ベルズヒルでのことだった。僕らはその後、オレンジ・ジュースへの情熱という共通項を見つけて親友になった。1983年に僕らがユージンと知り合ったときはみんな十代で、好きな音楽と映画で仲良くなったんだ。(略)そういったひと時代が過ぎても僕らは音楽への情熱を共有し続けている。みんな歳をとっちゃったけど未だに十代のころと同じようなんだ。音楽を通して経験したこと、そしてその愛があったからこそ、僕らは単なる友達以上に近しく強く結ばれたんだろう。僕らはすっかり音楽という家族の兄弟みたいなんだ。  → (引用元)http://www.sweetdreamspress.com/2013/08/pop-brothers-from-glasgow-world-premium.html  

ダグラスのこの言葉は、奏でてくれた唄からいっぱい溢れてた!