主計町から東山


移動して主計町、「かずえまち」と読むこの町名は「加賀藩士・富田主計(とみたかずえ)の屋敷があったことに由来するとのこと。1970年に尾張町2丁目の一部となり「主計町」の地名は消滅したが1999年に全国で初めて旧町名が復活、金沢市伝統的建造物群保存地区に指定されたところ。
金沢の旧町名復活運動のニュースは昔読んだことがある。見ただけでふわっと街並みが浮かび上がってくるような地名はやっぱり残してほしい。私の地元ももともとはそういった趣ある町名だったのにツマラナイ言葉でひとくくりにされてしまい残念で仕方ない。
辺りは料亭が並び風情ある街並み、昼間はさすがに静かでひとはいなかった。
浅野川の西の岸を北方へ進む、金沢の町が低くスクロールしていく、小橋を渡って向こう岸、
 あめの俵屋。
 軒下の干し柿
こんな風景をよく見かけた。見た目にも冬の風。

「加賀麩司 宮田」へ入る。あれこれ買いたくなる気持ちを抑えて麩饅頭だけ購入。その先の古本カフェ「あうん堂」へ。おうちへお邪魔するように店内へ、インテリアも本のセレクトも「北欧」で「中目黒某店」な「アレ」感たっぷりでこれはオトメ人気だろうなあという店だったけど5,60代のご夫婦がやっていらっしゃったのでびっくりした。このご夫婦がお人柄のよさが滲み出たお顔をしていて素敵だった。
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ひがし茶屋街へ。おなかが空いていちばん手前あたりにあった「自由軒」に入る。大正な雰囲気残る外観の洋食やさんでオムライスを食べた。黄色いタマゴにくるまれた醤油味のご飯は牛肉のうまみが混じっていて美味しかった!サラダの野菜も単なる隙間埋めではなくドレッシングも美味しかったなあ。
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さて界隈を歩く。
昔の面影を残す茶屋が立ち並ぶこの通りは最近整備されたのだろうか、セットのようだった。ごはん処や甘味処に和雑貨店など雑誌に取り上げられるだろうなあという店がキレイに軒を連ね味気なかった。
そんな店と店の間の路地のほうがここちよかった。
 奥に見えるのは古い駄菓子屋だった。
 昔のまんまの店も残っているけども。
そのまんま通り過ぎると神社があり境内は茶屋町見物の観光客の駐車場と化していた。その向こうには普通に住宅が並び坂道になっていたので登っていくとまた神社があり石段の参堂にずらりと石仏、これが愛らしくって!!

ん、こっちの見物のほうが私は好き。