和菓子のかたち展

データ残ってたので無事再アップします、ウザくてすみませんすみません。(おしらせ)昨夜アップして今朝少し訂正した際に誤ってほとんど消しちゃってました…(呆然)がんばって改めて書きますのでまた読んでいただけたらうれしいです…昨夜の段階で星をつけてくださった方々、ありがとうございます!

見た目の美しさ、味、香り、食感、そして聴覚を通じて脳裏に響き渡る「銘」。
和菓子は、五感を刺激する「総合芸術」とも言われています。
この展覧会では、ファッション、インテリア、グラフィックなど、普段はそれぞれが異なる分野で活躍するデザイナーが、自らの解釈による和菓子のデザインに挑戦いたします。

「皆川 明さんが参加」し「和菓子制作がとらや」ということで気になり出向きました。minaはおんなのこなら誰でもほあああんと頬を赤らめてしまう魔法そのものなわけですが、あのテキスタイルの自由な素敵さを持ってして和菓子をデザインするとは!とドキドキワクワクしつつ新宿東口のお隣、京懐石「柿傳」の地下ギャラリーへ。開催期間が3日から本日5日までとかなり短かったので、5つの和菓子を製法メモ(和菓子屋の生まれなもので)を加えつつ紹介しようと思います。(ギャラリーゆえ勿論写真撮ってなく字ばっかりでごめんなさい!)
和菓子といってもたくさんの種類がありますが、ここでは生菓子。
まず目に入ったのは、積み木みたいな小さな家が広がる街。絵本の一場面のよう。その「家」のいくつかが、寒天で出来ているのです(琥珀製といいます)。氷みたいに気泡浮かぶ透明の家。キラキラしててカワイイ。建築家の今村創平さんによる作品タイトルは「夏の家、冬の部屋」。普段わたしたちは”家の中に入る”わけだけど、この家は”わたしたちの中に入る”んだ!と思うと可笑しい。
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お次は、黄緑と黄色と桃色が重ねられた渦の帯。グラフィックデザイナーの松下計さんによる「芽吹き」は"こなし製"。こなしは餡に小麦粉と寒梅粉(蒸した餅米を搗いて餅にし焼いたのちに製粉したもの)を混ぜて蒸した生地です。
膨らみかけた芽の息吹が感じられ、ちょうどこれからの季節にぴったりの、店頭に並んでいてもおかしくない一般的な「和菓子らしい」作品かもしれません。
ひとつひとつだと小さくかわいらしいけれどいくつも並べることにより連続性ある幾何学模様が浮かび上がる、ふむふむグラフィックデザイナーらしいといったトコロかしら。
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あたたかなやわらかさの世界から、くっと冷えた世界へ。
透明な水に浮かぶオレンジの帯。インテリアデザイナーの橋本夕紀夫さんによる「水中花」は"琥珀製"、透明の樹脂で出来てる角柱のオブジェみたい。ここだけ空気が違うキリリと澄んだ世界。
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これまでの作品は壁一面を使用して展示していたけれど、次はお皿にちょこんと2つだけ。
5センチほどの細い棒状で墨と白の2色つかい。左方が墨色で中程で繊細なグラデーションを描いて右方は白へと移り変わります。
"こなし製"でタイトルは「闇光。YAMIKO」、ファッションデザイナー皆川明さんの作品と気づいたときは驚きました。色味がなくこんなにシンプルな表現をされるとは…。黒餡と白餡を使いつつ色も形も「和菓子の固定観念」から解き離れていて、不思議と目が離せなく幽玄に立ち上がる気配がじんわりすううっとこころに染み込んでいくのです。それでいてこの作品だけはお皿に載っていて「これは和菓子です」と知らしめているのです。とはいえお皿はクリーム色でフリーハンドな青の縁取りが施されたどなたかの作品と思われるもので、和菓子を載せるお皿ぽくないのが面白かった。
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最後に建築家の西森陸雄さんによる作品でタイトルは「流紋」、"水、空気、風。何かが流れていること"その動きを表現。マットな質感の乳白色のなかに水色がやわらかにたたえられていて、茶菓子としていただくならこちらかしら…な流麗な美しさ。"ういろう製"というのも個人的に気になります。ういろうスキー!なの。


和菓子は目でも楽しめるものだけどやはりいただいてこそ、だとは思うので「見ただけ」では残念(食する機会があったようですが)…なんて要は食いしん坊なんだけど!次回も開催していただきたいなあ。もちっと会期長くしてーと思うけど、入れ替えし続けないと展示出来ないもんねえ。。。
実際の仕事を離れた「挑戦」のなかにも滲み出るのは各人の職業や姿勢であることが大変興味深かったです。
サイトに橋本夕紀夫さんの「水中花」と皆川明さんの「闇光。YAMIKO」の写真が掲載されていたのでリンクしておきます。
http://www.kakiden.com/gallery/2009/0203.html