tone summit 分室 vol.2

hofliはギターで、tamaruさんはベースで、横川理彦さんはPCで、各自ドローンを奏でるひととき。会場は高架下の小さなお店で、普段は福祉施設で製作されたものを販売する手作り感溢れるところでした。
「ドローンの演奏会」というと「キリッ」とした難しそうな雰囲気が醸し出されそうな気がなんとなくしますが、この会場の、特に店長さんの不思議なキャラクターによるのか、和やかな雰囲気でした。
hofliの涼やかに澄んだギターの細い音色はぐぐりぐぐりとゆっくり旋回して上昇していき、溶けそうになります。対照的にtamaruさんのベースは、ドクンドクンと深く深く胸の奥に沈んでいき、どこまでも私のからだは落ちてゆくのです。どちらもきもちよくて、あたまのなかが空っぽになり、でも満たされていくのです。
ただ「きもちよい」だけではけっして無いのは、演奏側の「意志」(エゴではない)がしっかりと存在しているからだと思います。
横川理彦さんのドローンは、その場で紡ぐ言葉をサンプリングしたりしてつくっていくのですが、迷路に迷い込んだような気分になりつつも頭の中が、カシャンカシャンと次々に更新されていくよう。入院してMRIに入った経験を不謹慎ですが、と前置きしながら「(昔の)シンセサイザーに入っていくよう。周囲から聴こえてくる機械の音を録音したかった」とおっしゃった話が印象的でした。