我、と彼、と時。そしてJarmuschの音。手に入れる方法。

きょうは日曜と祝日を挟んだ月曜日で、会社をお休みのひとも多いと思うけれど私は忙しいだろうなあと憂鬱気味に出社。しかし奇跡的に快調に仕事が進み、なんと定時で退社出来た!信じられない!しかも明日も休み! なもので両手を挙げて小躍り状態で勢い付いて、うっかりチャッカリ渋谷のパルコ・ミュージアムへ行ってしまったのだった。展示内容や物販について直接的な感想は持てない。それよりも彼のイメージを具現化してくれるスタッフがいて、ちゃあんとビジネスになって、よく出来ているなあと皮肉ではなく真っ当に思うのであった。そのへんはなんだかんだ言っても80年代を手本に育って90年代に活動したヒトであることは抗えないだろう*1。そしてやっぱり、20年って大きいなあと遠くを見やる気分になった。はあぁ。元相方のオサレ番長があの3人組の後ろでギター弾いてのーぬーくりあってTシャツ着たり、サッカー元ポルトガル代表選手に似ているテクノ番長がヤマタツのコンサートに行く時代なのだから、いろいろあるものですな。


帰宅して、Y氏が買ってきてくれた桜餅を食べて、ホゲーっとコレを聴く。

Concerning the Entrance Into

Concerning the Entrance Into

  • アーティスト: Jozef Van Wissem & Jarmusch
  • 出版社/メーカー: Important Records
  • 発売日: 2012/02/28
  • メディア: CD
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どうよ、このジャケ!なんてカッコイイのでしょう!!
最近気に入っているJim Jarmusch & Jozef Van Wissem によるインスト作品。ジャームッシュはギター、Jozefさんはリュートリュートの調べは不思議と中世の薫りが漂う。爪弾かれる2つの弦楽器は静かに静かに透明なせせらぎの旋律を奏で、果てで降り注ぐ漆黒の光の粒を浴び、かたちにならない映像が浮かんでくるのだった。Jozefさんはジャームッシュの「バンパイヤもの」と話題の次回作の音楽を手掛けているとのことで、楽しみです。


このあいだ見た映画の感想ずらっと並べちゃったけど、観る前後のこともちゃんと書き留めておかねばなあ。そこに映画(や音楽や本など)だけがあるのではないのだよな。
「グッバイ・マイ・ファーストラブ」のときでいえば、会社を早く出て日仏に向かったところまだチケを販売しておらず、誰も並んでもいなかったので、界隈の坂道を行ったり来たりわーいわーいと散策して戻ったら長蛇の列でギョー!そしたら「立ち見です」だって、ギャー!私はなんのために…バカバカバカとクラクラフラフラしながら、癒しを求めて甘味屋へ行き、美味しい胡桃汁粉で心も落ち着いたので日仏に戻ると開場してて、エエエ?と倒れそうになるトコロ、私のチケの番号を見て「空いてる椅子に座れます」と言われ、神様!と天に感謝。映画を見終わって、心地良い気分で外堀通りをこのままずっと歩いていたいなーっと思ったけれど、明日も仕事なので電車に乗った、という次第。


そういえば先日、銀座の行列騒動になんでだか映画を引き合いにして「映画は今では指定席制となり、徹夜で並んで観るようなイベント性が失われた」とかなんとかという一文を目にして、うむ。私としてはイベント性高まってると思うのだけどなー。新作公開されるたびにネット上でやいのやいの言い合ってるのは祭りのようだし、洋画の一般公開作品が減ったことで鑑賞するにはなにかと敷居が高くなってしまい、上映することも見に行ける人も特別となり、ふらっと見に行くことが出来なくなった。


それにしても行列、よく出来るなあ。私はじっとしてるの苦手だから無理だ。
「長時間並べば買える」評価の定まった物を手に入れるよりも、「長年探して探してふいに見つけた」自分だけの物を手に入れることをこれからも大切にしたいよ。

*1:音響空間デザインがあのひとってのにもビックリだよ!