今日は一日「我が家でも」“渋谷系”三昧(ラブ アンド ドリームなイタイ対談、再びの巻)

ヘッド博士の世界塔

ヘッド博士の世界塔

ということで、久しぶりにY氏との対談形式のエントリーです。ちなみに過去の対談 → 【1】|【2】|【3】

  • Y:うわぁ恥ずかしいアイタタタとか、もう20年前だよブルブルガクガクとか、まさしく「カサブタ剥がし」をしながらNHK-FMの「今日は一日“渋谷系”三昧」を聴いている我が家…
  • M:え?わたし別にアイタタタはないよ?まあ、昼から延々聴き続けている我々はホントに狂ってますね。
  • Y:で、やっぱり「なんで、この人達の曲かかんないの?」とか「あの曲は?」とか、まぁ拾われていない楽曲がポロポロとある訳で、その辺りを対談形式で拾ってゆきつつ、当時をリアルタイムで過ごしてしまった我々的にダラダラ語るというのはどでしょか根?
  • M:ナルホドそうしましょかね。んじゃ、まずY氏の推しはナニ?
  • Y:そうだなぁ、まずはマンナとかかなぁ。元ピチカートな鴨宮諒さんのユニットで、音的にはフレンチとかサントラとかラウンジ的な趣味性の高さとか、あとは2nd「ブルー・イン・グリーン」のベレー帽ジャケとかで、結構ストライクな筈と思ったのだけど、かからないねぇ…
  • M:オンナノコボーカルでいえばまずネロリーズの「DAISY」、フリッパーズがいたからこそな2人組。ネオアコな曲の良さはもちろんだけど、田舎でこじらせちゃったオンナノコ特有の感じ(褒めてます)にぐっと来ます。それとインスタントシトロンの「BABY,YOU'RE LOVE」、 ネロリーズとは別の方向でフリッパーズがいたからこそのひとたち。レコード狂を「かわいらしいシュガーシトロンでコーティング」ってな感じで。
  • Y:インスタントシトロンは確かにだねぇ。モンドとかチルドレン的な流れというか、よりレコードマニア度と編集性が高くなった95年以降な感じだけれども。しかし、渋谷系と一言でいっても、フリッパーズが始まりだとすると、ネオアコな作品やアーティストがもっと多くていいはずなんだけど、あんまり直球ネオアコって数が多くないような…なんか、乱暴に言えばソフトロックな流れと、ソウルな流れに二分されてたような気もするなぁ(乱暴すぎか…)
  • M:やっぱり世間一般的に盛り上がったのが「ソフトロック〜フリーソウル」な流れの時期だったからじゃないかなー。ネオアコな部分は半分揶揄として使われちゃった気もする。
  • Y:フリッパーズはレコードオタクとしての趣味性の高さもさることながら、「ポストパンク・ポップ」な精神性というかなダダっ子的なトコが根っ子にあった筈なんだけど、見事に記号だけ再生産されて、ネオアコを原典参照するのではなく「フリッパーズをそのまま参照してしまうような雨後の筍」が多かった、とか根…あとは、なんだかんだいって「歌謡曲」に吸収されていく流れとかさ…
  • M:フリッパーズの「コピー」ってもう笑えないよねえ。結局サビで「歌謡曲」になっちゃうのも「コピー」ゆえの哀しさだなあ。
  • Y:いや、本尊のピチカート(野宮真貴時代)こそが「歌謡曲」だと思うのですわ。正直なとこ、ものすごく乱暴に言えば「つんく♂の曲と区別がつかない」というのがボクの本音で。まぁエンターティンメント性が高いという意味で「歌謡曲」なんだとは思うのだけど、ということでボクはピチカートは初期しか聴けないなぁ…
  • M:小西さんは渋谷系云々以前に「職業作家」かしらねえ。ある意味「渋谷系」のイメージを上手く利用してたからこそだろうし。そうなるとカジくんだって「渋谷系な職業作家」としてもっと評価されてもいいのにナア。いやされてるからこそDMCの映画があったのか…。
  • Y:脱線だけど、60年代な「ポップス職人」への参照が小西さん(或いはつんく♂も?)とすると、コムテツ氏からはなんだか「ポプコン」的なシンガーソングライターな気配を少々感じるんだよなぁ…で、本線に戻すと渋谷系において「ネオアコ」はどこ行ったんだろうね。最近ふと思い立って b-flower の「World’s End Laundry」を聴いているんだけど、彼らからはネオアコのエッセンスは感じるけど、でもやはり「歌謡曲」な気配が漂う渋谷系のメインストリームには含めてもらえないンだろうなぁ…
  • M:こらこら勝手に暴走しないでよ、続けられないでしょが….えーとなんだっけ、そうそう!ミネカワさんが全然番組内に出て来ないよね!カヒミさんとのファンシーフェイス〜はかかったけど。ミネカワさんが担った部分も大きいハズ。ソロ時代のモンドな流れがオヤマダくんのファンタズマと繋がって、渋谷系に完全に終止符を打った「point」を生み出した影の功労者、ですかね?
  • Y:そうだね「歌謡曲」じゃないもう一つの流れ(というかコッチこそが本流?)は、小山田くんの方だったりするし、妄想レベルだけど嶺川さんの「ひゅっと」ネコのように軽やかなセンスが、多分「FANTASMA」という「ヘッド博士の世界塔 的な編集のメタのメタな高層化と情報過剰」を次のステージに導いた、というのはありそうだよねぇ。そこで、渋谷系的なものが終わって次の何かになったンじゃないかと大袈裟に考えてみたり。あ、その流れでは「まりん(砂原良徳)」の存在も大きいかもなぁ…
  • M:まあ暴言すれば「渋谷系」的なものとされる「オサレさ」って要は「小山田くんの高度なセンス」じゃんか、それでさぁ、もう、モゴモゴモゴ、モガモガモガ、フゴフゴフゴ(危険な発言が続いたため自主規制 by Yのヒト)
  • Y:のあぁ〜、鵜キー鵜キー、下呂下呂下呂。なんだ、なんだ、再びなんだ?ってモウ、話が大袈裟の大袈裟の大袈裟になって、弾ける寸前の風船のようにギリギリな感じになってきたゾな模試。って煮詰まってたら、NHK-FMが「ヘッド博士を丸ごとノンストップ再生(もちろんCMなんて入りません余)」という暴挙に出やがったぞ!
  • M: ハッ!なんつうかこれがある意味「渋谷系の終わりとはじまり」ってやつですよねえって、はっ、またこういうことを…
  • Y:んじゃ、あなたのお手元のトビダスメガネを燃やしてキチンと供養しましょうか根
  • M:あらひどい、渋谷系アイテムならあなたのほうがお持ちでしょう?
  • Y:あぁ、もちろん渋谷系ウオッチャーとして、そりゃもうエレクトリック某とかテトラ某とかロボショップ某とかまでもちゃんとCD所持しているし、一時期はbokuのカーディガンにボーダーとかクルパーな姿もしていたさ(社会の窓を全開で開き直り、ははは赤面なんかしませんよ)ということで、そろそろトリトメがなくなってきたので、最後に「渋谷系ならコレ」って曲の動画をソレゾレが貼っておしまいにしますか根


M:では、ワタシは敢えてコレを。なんつうか総合的に「渋谷系のイメージを決定づけた映像」だから

Y:んじゃネオアコというか「ポストパンク・ポップ」にこだわるボクは、ベタベタだけどこれを


ということで、以上「ラブ アンド ドリームなイタイ対談、再び」でした…