ロトチェンコ→ポロック→原弘

先週の日曜日は銀座のgggにて「ロトチェンコ 彗星のごとく、ロシア・アヴァンギャルドの寵児」展を見ました。ロシア構成主義には弱くって、開催されるとよく行くのだけど、今回はさすがgggな設営で世界観を提示しつつも鑑賞しやすく、ギュッと見応えがありました。エスキースもいくつかあって、「これがエスキース?!」ってほどに完成度が高すぎるのにはビックリよ。でも鉛筆のラフなのもあって「あーやっぱり人間がつくっているのだなあ」と妙にほっとしたり。あと写真も素晴らしかった。以前もどこぞで見たことありますが、今回は並べ方も良くて更に衝撃度があったなあ。構図が凄すぎる…シビレました。

Alexander Rodchenko: Photography 1924-1954

Alexander Rodchenko: Photography 1924-1954


有楽町〜日比谷〜皇居外苑を歩きます。皇居に向きあう高層オフィスビル群は建て替え真っ最中のところが多く見られます。古くは関東大震災後〜戦後の高度経済成長のころに続々建てられたビルもあっさり解体され、今の時代にあった設備を搭載したビルに生まれ変わっていく。


Jackson Pollock

Jackson Pollock

続いて竹橋の近代美術館にて「生誕100年 ジャクソン・ポロック展」。予想していたほど混雑はしていなかったけれど、さすがに日曜日の午後の入り。こういうときはじっくり丹念に見るよりは、特に好きな絵をじっくり鑑賞するのがいい。会場の奥のほう、「ポロックといえば」の一連の作品に向かう。大きなキャンバスをじっと見つめていたら、線がジリジリ蠢きだし、ブワッと浮かび上がって踊り始めた!平面だけど立体的な様は図版じゃ感じられない。晩年の黒のカタマリのような作品群も好き。安直にいえばこのころの精神状態を感じさせてしまうよな絵かもしれない。でも「前衛画家」として認められ求められる画風から脱却しようともがいた「新たな挑戦」を感じるのです。

原弘 デザインの世紀

原弘 デザインの世紀

2階で「原弘と東京国立近代美術館 デザインワークを通して見えてくるもの」展をやっていました。こちらもとてもよかったなあ。狭いコーナーにぎっちりすぎたトコはありますが。原弘は、国立近代美術館が京橋に開館した昭和27年から昭和50年までこちらの印刷物のデザインを一貫して手がけていて、いわば近美専属のアートディレクターとしての役割を果たしていたとのこと。初期の作品は明らかに「ロシア構成主義」に影響を受けていて、先程見たロトチェンコを見たばかりだったのでなおのこと、興味深かった!「指定紙」を見れたのも面白かった。色見本を貼り付けつつ事細かな指示がされていて、如何に自分のイメージ通りに刷ってもらうかというやり取りにぐっときた。

東西線に乗って神楽坂。CD買って、粟ぜんざいをお土産にして帰宅。