最後に金沢散策

富山旅行日記を続けています。
住むなら富山」… 路面電車を軸にした”住みたくなる”街
富山はレコの街」… 個性あるレコ屋が多い街
忍者ハットリくん列車でござるよ!ニンニン」… ハットリくんとたのしい列車旅

さて最終日。「お墓参りも兼ねて最後に金沢回るか」とY氏が言い、うなづいたトコロでハッとする。いま、やってんじゃん、あの展覧会…(ゴクリ)

というわけで金沢21世紀美術館に行って参りました。。。もやもやを吐露してたくせに行くのかよ!とツッコミは受けますとも、エエ。いや、だからこそ見に行くんだよ!(開き直り)
館内の「デザインギャラリー」という無料観覧エリアでのかなり小さな展示で、拍子抜けするくらい。本質に迫るとかってあんなに煽っといてコレなの…(愕然)期待を持って望んでなかったとはいえ、それはちょっと(ダブルミーニング
周囲に創刊号から最終号までのすべてのバックナンバーがおいてあり、自由に閲覧可能。壁面にはざっくりとした年表とともに、時代と絡めた説明文が掲げられ、真ん中には読者から集めた声がまとまっています。
バックナンバーを読むのはそりゃ楽しいし、今も古びることのないスタイリングに驚かされます。でもでも公式サイト記載の『本展覧会では、バックナンバーの分析と、『オリーブ』の制作に関わった人たちと読者たちの声を集め、『オリーブ』の本質に迫ります。そして、時代を代表する『オリーブ』という一雑誌から、「雑誌の時代」を検証するとともに、「現在」としての少女文化(ガーリッシュ・カルチャー)について考えていきます。』というにはいくらなんでも不足でしょう。「時代考証」の資料としても勿体ないな。
どうせやるなら、ファッションは勿論、インテリア・雑貨・音楽・映画・文学・漫画・料理・街…あらゆるものに対してきっちりと手をかけたうえで、冷静な内容の展示をしなければ意味が無いと思うのだけどなあ。それこそラフォーレ原宿でファッションショーや映画上映・演奏会・カフェ…などを組み合わせた展示やればいいのにね(しなくていいです、マジで)




お約束のここで撮影。
この美術館に来たのは2度目だけど、今もなお建物が街から浮いているようで、PCのスクリーンからボタンひとつでポンっと出現したみたいな馴染まなさがある。観光客と地元の人々で賑わっているし、その様子に旧来然とした美術館の在り方とは異なることは感じられる。でも、コンセプトとして「まちに活き、市民とつくる」だとか「こどもたちとともに、成長する」とあるけれど、子供たちがバタバタと走り回り響く奇声を耳にしながら作品を鑑賞することにいらだってはいけないのだろうか。「公園のような場所にしたい」という方針においては、子供たちにTPOを教えることはNOなのだろうか。



タレルの部屋に向かう。自動ドアがしゅん、と開いた途端に冷たい空気に包まれて背筋がしゃんとして、世界が切り替わる。この瞬間が忘れられない。椅子に座って、頭を壁につけるとキリっと冷たくて。ジリジリと頭の芯が冴えていき、静かに浮かびながら落ちていくような感覚。ずっとずっと四角い青を見上げてた。刻々と移り変わる青。高い壁に囲まれていることで生まれる静寂が、青と空気と同調した冷たさを持っている。この研ぎ澄まされた何もなさに身を埋めることはなかなか出来ないな、と今思い返して気づく。それにしてもここに入ってくる人の過ごし方の違いがちょっと面白い。ずっと見つめている人、ぽかんとした顔ですぐ出ていっちゃう人、友達と話し続けている人、写真をずっと取っている人、携帯をずっと見ている人…。


金沢に来たのは2度目で2007年11月以来 → 「金沢日記
近江町市場は完成してますます観光地化が進んでいたし、マンションやテナントビルは増えているようだった。

金沢でも3月に公共レンタサイクルが始まったそうです。富山のものと比べるとやっぱり野暮ったさが感じられるし、なにより結構起伏の多く、城下町特有の路地に鍵の手で入り組んだ街並みに自転車移動はちょっと厳しいのではないだろうか?それに自動車の交通量も人の多さもハンパないし。観光客向けのものなら尚更そのあたり問題にならないのかなあ。


やっぱり犀川沿いを歩くのは気持ちが良いな。

中心のいかにもな街並みよりはちょっと外れの、地元の人々の生活エリアを歩くのが好きだ。

最後に金沢おでんを食べて、特急はくたか号と上越新幹線で東京へ戻りました。次に来るときは北陸新幹線かな。