回船問屋のあった街

富山旅行日記を続けています。
住むなら富山」… 路面電車を軸にした”住みたくなる”街
富山はレコの街」… 個性あるレコ屋が多い街
忍者ハットリくん列車でござるよ!ニンニン」… ハットリくんとたのしい列車旅
最後に金沢散策」 … olive展に行ってしまったの巻


ポートラムに乗って終点の岩瀬浜へ。こんな標識があってびっくり、だってロシア語標記!はじめてみた!不思議に思って、夕御飯を食べたお店のご主人にお聞きしたところ、特に夏の時期はロシアからの観光客がとても多いそうです。

浜辺へ出る。広々として静か。

辺りには工場や住宅があり、日々の暮らしが見えるようでした。その先に進むと北前船で栄えた回船問屋が建ち並ぶ古い街並みがありました。江戸から明治にかけて繁栄したものの時代とともに寂れていましたが、地元の造り酒屋の後継者が朽ちた豪華な建造物や土蔵を10年ほど前から買い取り、修復再生して、若い工芸作家などが入居しているそうです。
 
整えた部分や舗装した路面がまだ馴染んでいなくサッパリとした街並みではありますが、これから年月をかけて趣きのある通りに育っていくのだろうな。
これまでにも旅した旧街道でも、資産家である地元の造り酒屋が中心の街おこしがよくあり、何処も当然のように「観光地」化されていました。しかし今回この街を訪れ、「地域の資産価値を高めるまち 富山市岩瀬」を読んで、なんといっても現 後継者の”心意気とセンス”と”先祖代々の地域との繋がり”によるものが大きいのだと改めて気付かされました。
ここで行なわれているのは「子どもが大人になった時、定住したいと誇れる町にしたい」という思いによる街づくりであって、観光客向けのものではないのです。これは今回の旅日記の冒頭「住むなら富山」で書いた市長の話に繋がります。

滞在時間が短く充分に巡ったとはいえないなかで感じた「長く住んでこそ」の街。例えば30年後にどう変わっているのか。これからの富山が楽しみだし、また訪れたいです。もしかしたら住んでいるのかもしれません。

あ、こんなところに「あぶない!」あの子が!