下北沢gardenにて。フジでは見ていなく、今回初めて!しかし直前にオリジナルメンバーはアンディ・ギルのみと知り、うっわあああと不安が募りながら向かったのだった。開演時刻にはなかなかの入りにはなったもののなかなか始まらず、老齢の身(しかも昼間8キロほど歩いた)にはもう…お願い…と膝ガクガクしてきて、漸く40分押しで開演。
で。思ったよりは良かった。ただ、キレの悪さやまとまりの無さが気になるところもあり、もっとバキバキガツンと身に迫りくる音を聴きたかった。下手というわけではなく、むしろドラムとベースは巧い。けれどなんというか、スタジオミュージシャンぽいというか…。音の再現は出来ているだろうけれど、足されてしまったモノと足りないモノがあった。
元々は良い意味で余白があって、つんのめってて、そこにキリキリしたギターのカッティングが刻まれて、尖ってヒリヒリと不穏な空気が立ち上がっているように思う。それはあの時代も含めた、バンドマジックのようなものであって。
しょうがないけれど、バンドサウンドとしては凄みや面白みに欠けていたと思う。絶妙なバランスが崩れ、頼みのギターも埋もれてしまい、錆びてはいないけれど切っ先が危なくないよう丸みを帯びた仕様に聴こえてしまった。
ジョン・キングというボーカリストの不在でいえば、なんというか盤からはみ出て素っ飛んでる存在感は唯一のもので、まだキャリアもない新ボーカルが代わりを担うのはあまりに酷な話しだろう。初々しいパフォーマンスが一生懸命すぎた感あり。gang of fourもジャーニーみたくyou tubeで見かけて声かけたとか逸話はないんだろか*1。
でもね、Damaged Goods〜To Hell With Povertyのくだりはイントロからホンッットかっこよくって、痺れて、ちょう盛り上がった!ギルさんのギターがノイズを奏でた瞬間、空気が変容して、殺伐とした切れ味にクキクキとリズムが跳ねて、たまらんかったです。
それと外国のかたも結構見に来てて、ちょうノリノリで身振り手振りで熱唱しまくってる人がいて、驚きつつも面白かった。今改めて聴くと確かに唄える曲なんだなー。
最後の最後、客へ手を伸ばすよなファンサービスするギルさんにビックリした!笑みさえ浮かべてるのね*2!
帰りは夜桜見上げながら遠回りして歩いた。今年の桜はgang of fourの思い出とセットになりました。小田急線下北沢駅が地下化となった最初の日でもありました。想うところはまた改めて記すことにします。