ジャンゴ 繋がれざる者

3時くらいから急に鼻がムズ痒くなりクシャミ止まらずボーッとしてきて、ずっと社内の自席にいるのにいったいなんなの…と帰りに薬屋に寄るも「ハテ、何薬がよいものか…」と棚の前で考えあぐねる。アレルギー用のは強そうだし、それが原因じゃ無い場合は良くないよなあと、葛根湯を買い、空腹の体内に染み渡らせた。そのおかげかその後は落ち着いた感じで安心したけども、いったいなんだったんだろう。まあ、映画を見に行くにあたってなんとかなって良かったのだった。


さてジャンゴ。長時間ながらも語り部がいるかのごとく、それでな…それでな…と続いていく展開にギャーっと乗っかったままずっとずっと見てるようだった。赤が強烈に頭に焼き付く。
こういう題材を全面的に押し出すことに驚いたけど、誰が悪い云々ではない落とし方(サミュエル・L・ジャクソン…!)がスゴいなー。それと当時の黒人の姿を描きながら、バックにヒップホップが流れてるって繋ぎ方!
銃撃戦のリズムよりはやっぱり会話のリズムがキモだなー。「白袋軍団(て後のアレですか…)」のトコとか、毎度おなじみのグダグダっぷりと緊張感溢れるビクビクっぷりの面白さ。そして何よりヴァルツ様が素敵すぎる…!!! 後半の展開も含めて実質の主人公かも。
そんなことを思うと「継承」が根底にあるのかなと考える。90年代的な切り口も20年を経て立派な「成人」となった今、タランティーノは重箱のスミを突いて*1裏返しまくって偏愛するモノゴトを、堂々と真っ正面から披露して、そこに固執しながらもアップデートし続けてて、過去を掘り下げつつもマニアックな箱庭にとどまること無く今と世間とキッチリ繋げてて…と云々言いつつも、そんなことどーでもいーじゃん、楽しかった!ってスカッと一言でOKなトコが素敵だな。撮影そりゃタイヘンだろうけど、タランティーノの鼻歌と熱烈な喋りが聞こえてくるよ。


渋谷シネパレスに来たのは久々で多分「ヤンヤン」以来かも…。駅から近いけどひっそりとしててよかった。
家に帰るの、遠回りして夜桜でも見ようかなと思ったけど雨が降ってきたのでやめてしまった。

*1:って言い回しは英語だとなんだろな