冬の朝に。新川忠 / christy


寒さが身に凍みるようになった朝、タイクツレコードで見つけたこのジャケに胸が吸い寄せられた。

Christy

Christy

まだ暗い朝をそっと引っ掻くギターの弦、吐く息の白さを思わせる声。冷えきった空気を震わせながら淹れたばかりの珈琲のよなあたたかさがぽっと灯る。
穏やかに思わせて密やかにぐんにゃり歪むところが好きだ。
自分のなかで鳴っている確固たる音があり、それを忠実に誠実に丹念に紡いでいる。大きな声を挙げなくっても。
このまま朝よ明けないで、って思う。