山のほうへ

2月16日火曜日。年休を取ったもののどこ行こうかなと思ってたところに嬉しい知らせを目にして、山のほうへと向かったのだった。電車に乗ってちいさな遠出。この街に降り立ったのは8年ほどぶりだろうか。

どこにいるかな?
緩やかに上る坂道を歩いて行くと、向こうに白い丸が見えた。

梅が咲いている、ぽっかりと。よい景色だなあ。
20分ほど歩いて竹林のほうへ進む。

ああ、久しぶりにやってきたなあ。
この山の中でいただくのはまさかの南インドカレー、再会の味。

背筋をしゃんと伸ばしていただいた味は口に入れた瞬間、クッと頭の先を抜けるような感覚があった。とても丁寧で美しかった。

おなかが幸福感に包まれて、しばらく庭でぼーっとする。光が溢れる幻のなかにいるみたい。
そしてまた歩き始めた。すると家と家の間に白い丸が見えて、あ!と駆け寄ってみると

さっき遠くに見えたところだ!梅のにおいがする。
道に戻ってまた進む。



川へ出た。

透明に澄んだ流れ。川は落ち着くなあ。

山のあいまの道を進むと梅が咲き川が流れ空が広がる街。いいなあと思う風景がある街は、思い返せば故郷に似ていた。嫌だ嫌だと出てきたのに。