桜と世界塔。

4月に入り、今年度の係内メンバーに心強い方がやってきたことに胸を撫で下ろした木曜日。気持ちよく晴れたので遅い昼休みは少し歩いた先の桜並木の下で、お弁当を食べた。卵焼き、人参のクミン和え、大根と韮と豚肉の蒸し煮。先程目の前を通りかかった女性が戻ってきて「隣いいですか?」と尋ねられ、「勿論どうぞ」と答えた。「すみません、あんまり座れるところ無くって」「このへん、そうですよねー。こんな日は桜の下で食べたいですしね」見知らぬ人とこうやって交流を持てるなんて桜マジックだなあと思っていると、彼女は持ってきた手提げのビニール袋を暫しガサガサして、「さっき買ったお弁当にお箸が入って無くって……せっかくだったんですけど帰ります」とひどくがっかりした顔で立ち上がった。「え!え!私も渡せるものなくて…」「大丈夫です、時間的に戻ってこれないだろうから」「じゃあ、せめてそのお弁当を美味しく食べられるように、ね」「ありがとうございます」
ガッカリ気分で慌ててお弁当を食べることになったとしても、午後は気持ちよく仕事が進められてるといいなあ、今日はダメでもまた桜の下でのんびり出来るといいなあ、今日のこの景色が彼女に届くといいなと思いながらシャッターボタンを押した。



金曜日。パン屋に寄り山食とベーグルを買い、探してるCDが見つからなかった店へ再訪。もう一度探してみたら、あった!前は「さ」行を探ったけれど「あ」行にあった。要は名前の読み方を間違えていただけだった。バカネー。カレー屋へ。開店当時2度来てウーンと思って以来久々に食べたものの、やっぱり美味しくなくて、ものすっごくしょっぱくてビックリしてしまった。ウーン。見た目も味付も雑なんですヨ。。。店内にはマヘルが掛かってた。そのあとは珈琲屋で深煎のペルー飲みながら、この間のサーストンのライブの話出来て楽しかった。帰り道、十字路の向こうに白く輝く束が見えたから遠回り。見上げた白い隙間から月が見えた。


フジ発表。ホイホイも極まれり。こんなこと可能になる日が来るとは、勿論あの頃日本でフェスがある未来なんて想像もしていなかったけれど、時代は巡り巡ったのだなあ。話題作りであろうともノル気はないよ、話題にはするけども。当時の憧れを今更この目で取り戻す気は無いし、”同窓会”にも行く気がしない。カサブタカサブタのままでいいけどな。私は未だに世界塔の中にいる、とか言っちゃうと渋谷系ポエムだわね。どうだ、痛々しいだろう(開き直り)