mellowな気分で

先月だったかTBSラジオのオーディナリーミュージックはカジくんに拠る「渋谷系特集」。フリッパーズはコレなんだーカヒミはコレなのかーオザー君コレな……という色んな意味で興味深い選曲だった。「THE 渋谷系」という決定版ではなく、カジくんの交友関係や様々な想いが伺えるような流れ。
https://www.tbsradio.jp/141020
渋谷系」は概念だから、正解はないしだからこそ、あれやこれやめんどくさい。HMV渋谷の太田さんコーナーがバイヤーとして当時の芽を敏感にすくい上げてくれた仕事の一部が音楽業界の旧来然な体制によってビジネス的に名付けられたのが「渋谷系」だと私は思っていて、「オリジナル・ラブ」がヒットチャート的に売れた際に今まで展開されていた「太田さんコーナー」だけでなく、ボディショップ側にあった「一般的邦楽売り場」の棚にも置かれるようになり、「オフコース」の後に並んだことが、私にとっての象徴的出来事。あともうひとつ、ラヴ・タンバリンズが「Midnight Parade」でHMV渋谷チャート1位を取ったことでマスコミに取り上げられるようになり、ルーズソックスを履いた女子高生に「ラブタンバリンズのCDありますかー」と聞かれたことは未だに忘れられない。


さてはて。突如新曲をリリースした小沢くんが特集された音楽番組も見た。驚いたのはBOSEが別撮りインタビューで登場し、「ある光」を出した頃の小沢くんは傍から見ても心配だったというような内容をオンエアしていたことで、当時をこんなふうに振り返ることが出来るほど年月が過ぎたのだなあ。近くにいる友人じゃなくとも、アノ頃のオザーくんは出まくっていたテレビの画面からでも疲弊しているのが見て取れたものねえ。。。前に此処にそんなこと書いたけど。
「どこへゆくのか呑み込まれるのか」→ http://d.hatena.ne.jp/mikk/20070601/p1


この流れで「BLOW-UP」をとても久しぶりに聴いてみたら、ああっ!これこそが私にとっての憧れだった!と胸が震えた。田舎に住んでいてひたすら妄想し現実逃避していた私の姿がブワーっと浮かび上がってきたのだった。EPIC SONYにもビクターにもポニーキャニオンにもこんな世界は無かったのだ。


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今日ユニオンで買った「Cornelius✕Idea」の特典小冊子の、ばるぼらさんによる全曲解説の詳細な凄まじさに震えたところで、書いては止めていた記録を綴りなおしこれでアップしようかなと思いながらY氏の帰宅を待っている。昼休みにタワーレコードで買ったCorneliusの新譜はまだ聴かない。