「渋谷音楽図鑑」

今回のオーディナリーミュージック(TBSラジオ)はSUGIURAMNによるマッドチェスター特集。さぁ泣け、そして「ココロのマラカスを振って」踊れ(←Y氏曰く)。 タイムフリーで1週間聴くことができます◎
http://radiko.jp/#!/ts/TBS/20170710040000
んでもさ、音が聞こえにくかったり曲名バンド名思い出せないとかさ、ねえ・・・

そんな朝を迎え、駅へ行く途中の家の前に粗大ゴミとして置かれていたのは、ラッセンの絵だった。イルカが手を振ってるよ、さよなら〜〜。90年代前半の渋谷といえば、ラッセンの絵を売りつけようとする人が立ってたよねえ。


渋谷音楽図鑑

渋谷音楽図鑑

遂に書籍化となった牧村さんの言葉。以前はてなで読まさせていただいていたけれど、こうやって歴史が当人によって綴られ、形として残ることはとても重要なことだなあとつくづく思う。
牧村さんの自分史と音楽史が重なることで立ち上がる”渋谷の街に流れる音楽”が、時代が変わりながらその流れは坂道を変えながら脈々と新たな世代に受け継がれ、私の日々に今も流れていることに感謝します。各時代の若者たちが生み出したかけらをすくい上げるプロデューサーとしての牧村さんの目利き力に改めて唸らされるし、丁寧な語り口にお人柄が表れていました。ロリポップ・ソニックを「発見」したくだりや、ヘッド博士製作時の空気を伝えようとする言葉にはドキドキしました。
そして楽曲解説を入れることで、ただ思い出話しをしたいのではない、牧村さんの音楽を愛するプロフェッショナルな想いが伝わってくるのです。

Cornelius×Idea: Mellow Waves

Cornelius×Idea: Mellow Waves

「渋谷音楽図鑑」での牧村さんの記述と、「all about cornelius」で小山田くんが語る当時の話がリンクするのもぐっとくるものがありました。記憶というのは曖昧なものだけど、誠実に綴られたことがわかります。更に「cornelius ✕ idea」の詳細な年表(データ)とリンクさせると震えてきます……。まさに歴史、というか。当時田舎でCDを聴くことしか出来なかった身には殊更に胸に迫るものがありました。

今は時代も都市もシームレスかもしれないけれど、その時代にその都市で暮らしたからこそ、その音楽が生まれるのだと思うから。(と思うと、桜新町のスタジオで作られたのが「mellow waves」というのも興味深い気もしてくる)