名画座として生まれ変わった銀座シネパトスにて2本立て。確かに銀座に名画座はいいかもです。神保町シネマも平日昼間が混んでるみたいだし。こういう情報を年配のかたがたはドコで知るんだろうか?ちなみにワタクシ、シネパトスへはリヴェットの「Mの物語」以来5年ぶり2度目(甲子園?)の来館。
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主人公の泥酔してウダウダ喋りが続き、付き合わせてる後輩と同調すべく観客をウンザリさせるのも演出のうちかもしれないけど、「泥酔したオッサン」に時折(つい先日も)ウンザリさせられている私には非常にムカムカ…。サラリーマンの悲哀だのなんだのがこめられてるとかそんなの言ったってさ、他人に迷惑かけちゃいかんだろーーー!ムカムカ…!
…という個人的感情は置いといて、オリンピック直前の一流企業(てかサントリー)の宣伝部なんてさぞかし華やかだろうに、作家としても認められて意気揚々だろうに、むしろ逆のダークな空気が漂っていて、「浮き上がってるなよ」という監督の問いかけが伝わって来るようでした。
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■君も出世ができる
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黛敏郎&谷川俊太郎による楽曲も素晴らしくって頭から離れないヨー!社内をステージに繰り広げられた一大ナンバー「アメリカでは」の軽やかさったら!ホンット心躍るとはこのこと。ピチカートがカバーしてたの知りませんでした。(後期になるとほとんど聴いてないもんで)マイナー調の「タ〜クラマカン〜」にもビックリしたけど「ア、メ〜リ〜カではッ」と「駆け引き」させたり、使い方にも圧倒されました。
セットも素敵なのね。オフィスのエントランスとか本棚とか、浜美枝演じる愛人のマンションのドピンクっぷりとか「近未来」なテイストでいいなあ。雪村いづみのファッションもほんっと素敵だったなあ。白いスーツにファーつけて黒い帽子と黒ぶちメガネでキリリと才媛帰国子女とか、コバルトブルー/レモンイエロー/ローズピンクと白を重ねたドレープいっぱいのドレスとか、ファッション雑誌から出て来たみたい。
細かいところまで気が利いてて、高島父の人柄を表す小道具に「木彫りの熊」とかかわいかったなあ。
続いて神保町シネマにて。
■驟雨
昭和30年代初頭、東京の郊外の新興住宅街に住む"倦怠期"の夫婦の日常生活、夫のリストラ、近所のお付き合いやトラブルと今とまるで変わらない内容が描かれているのです。かといってユーモラスでのんびりとしてて、ああこうやって「生活」を続けていくんだなあとしみじみ思わされました。
小田急線梅が丘駅から周辺商店街が登場し、当時の暮らしが見えるのが楽しい。
この成瀬巳喜男特集、70歳以上な方々で予想以上にいっぱいで驚いた〜。ビジネスって隅々に転がっているものなのね…。我らがこの歳になったころ「名画座」で何を見るんだろう?