Charlotte Gainsbourg/IRM

Irm

Irm

シャルロットがベックと組む!なんて「この手があったか…!」な話なワケで。
「2010年のフレンチ・ポップ」というべき、アンニュイさとカラフルさと雑多さがキッチリと作り出された、見事なアルバム。
ベックが作り出した箱のなかで、シャルロットを発見する。シャルロットの声ってこんなに低音だったかしらとか、クールでスレた感じがステキ。
素直にカッコイイ!、以上。でもいいんだけど、やっぱり私の頭をもたげるのは「ベックならではのソツの無さ」なのだよねえ…。2人の共同作業で制作されたようだけど、なんかこう…物足りなさが残るんです。以前書いたけど、

「こういうヒットを打とう→こういうアルバムを作ろう」とアタマで考えてそれがキチッと出来てしまう才能。そんなクールな優等生ぶりに周りも安心して褒めることが出来る訳で。間違いないんだもの。
"Beck/Modern Guilt"

って今作も思えてしまうんだよねえ…エラソーにスミマセン。
シャルロット云々の前にベック色をどうしても感じてしまう楽曲だし、音自体に新しさはさほどないけれども、「シャルロットがベックが組んだこと」が新しいといえるのだし、だからこそむしろ、ライブが見たい!のだ。女優であるシャルロットが、エンターテイナーであるベックが、それぞれどのように「演じる」のかなあってワクワクする。つーかワタシ、べくたんになんでこんなに厳しいんだ?!
snoozer (スヌーザー) 2010年 02月号 [雑誌]
すぬざ、とはいえこのビジュアルはカッコエー。