とらわれて夏

ちょっと前の15日に見ました。武蔵野館の真ん中通路の細長いとこ。好きじゃないトコなんだけど…映画はよかったー。
ありえんがな!とツッコミ&苦笑しちゃうとこは多々あれど、「何をどう描くか」と云う点において、ジェイソン・ライトマン監督の「紡ぎ方」は大好きだなあ。劇伴としてのレコードの使い方も素敵だし、Vashti Bunyanが流れてホントびっくりした!(部屋の片隅にはJames TaylorのレコードやE.T.のポスターが)
物語の真っ当さとか巧さではなく、その物語の顛末をつくり出す空気をキチッと描くところが好きだ。
最後ボロボロ泣いちゃったヨ。。。この監督は「JUNO」のマークさんといい「ヤング≒アダルト」のメイビス姉さんといい、過去から逃れられない人を描くよねえ。

それにしても邦題問題ですよ!!! 原題は「LABOR DAY」、アメリカ合衆国の祝日「労働者の日」のことであり、9月の第一月曜日であることから、「夏の終わり」を象徴する言葉でもあるという。
それだと日本じゃわからんだろう・メロドラマ展開だからご婦人向けなタイトルで*1ってことなんですよね。
この邦題がミスリーディングにも繋がるのは良いのか悪いのか。母親目線が立ってしまうけれどあくまでも息子目線であり、だからこその「LABOR DAY」なのだなあとしみじみ思い返すと、物語としての破綻にもナルホド・・・と納得が行くのです。

*1:余談:秋に公開される原題「Night Train to Lisbon」、原作小説が日本で「リスボンへの夜行列車 」として既に販売されているのに、映画の邦題が「リスボンに誘われて」ってヒドくない?