HORAの音

旅記録最後に。京都駅から電車を幾つか乗り継ぎ、県境を超え、琵琶湖を過ぎて、下車した小さな駅。地元を思い出す、広い田畑の中にぽつぽつと家屋があるよないわゆる田舎道を、狂気のようにギラギラした暑さに刺されながら汗が止まること無く歩くこと20分強。ようやく辿り着いたのは古民家。ここにクラフトオーディオメーカー「HORA AUDIO」の工房があります。こちらを初めて知ったのは昨年開催されたイベントで、ゲストの嶺川貴子さんが持参された音盤をHORA AUDIOのスピーカーで聴くという内容でとても楽しかったのです。 
その後製作者の青柳さんはご家族と滋賀県に移住され、工房とショールームを設けていらっしゃいます。

青柳さん所有のレコードを次々と聴かせてくださり、HORA AUDIOが引き出す音の気持ちよさを体感しながら、江戸時代に建てられた家屋が持つ空気と、青柳さんご夫婦のあたたかなお人柄に包まれて、今年の夏のたいせつな思い出になりました。

「『150年先にこのスピーカーはどんな音を出すのかな?』そんなことを想像しながら、製作しています。」
こんな想いが詰まったスピーカーをいつの日か購入したいという想いが更に強くなりました。
http://www.hora-audio.jp/





(余談)滋賀県は「飛び出し坊や」誕生の地なのですが、こんな子いたよ。


(余談2)今回いくつかの街を辿って思ったのは、どこでも既視感ある店が増えたなあということです。いくつかあるフォーマットに則って店舗デザインを選び、売るものをチョイスし、謳い文句を付けたような。店の人々の服装までも似ている「スタイルありき」でつくられている店は「顔が見えない」から「薄い」のだ。やっぱり、店というハコの中にいる主あってこそだなあとつくづく思う。