リトル・ミス・サンシャイン


くくくと笑って心がじわっとする、ああよい映画だなーという映画でした。
キャラクター設定・家族構成がお馴染み「病んだアメリカ」で(もはや「アメリカ」とくくる必要もないだろうけど)、どこかしら欠落した個人個人が集ったギスギスの「家族」が「旅」することで生まれ変わる、というよりもパズルのピースをなんとか繋げてみたけどまだ未完成というような。
「家族再生劇」としつつも「巨大国家アメリカ」を皮肉る所がとにかく満載で面白い。細かいエピソードがあとで生きてくるのもうまいしほっくり感動、ではないところもよろし。
いわゆるロードムービーなのですが同乗人が「擬似家族」ではなく「血のつながった家族」というのが、改めて「今」なのかなあ。
で、なんといっても風景がいい!「巨大国家アメリカ」フォーマットどおりの、キレイでガランとしたおうち・「フライドチキンとスプライト」の食卓・番号でオーダーするファミレスの狭いテーブル・ミスコンのギラギラさ。車が走る一直線の道・ズガーンと開けた平野。その向こうに連なる送電線と工事道具・薄く青くカラカラとした空。徹頭徹尾[the America]な世界。
土手のシーンはなんとも美しい。
そして音楽!「両手を空に掲げて右に左にやみくもにバンザーイとしたくなるよな」妙なアッパー感ある楽曲が堪らない。ああゆう感じもああーアメリカだなーと思う。Sufjan Stevensも参加していてびっくり。
監督はこれまでPVを手がけていたということでなるほどどうりで、絵も音楽もうまくまとまっているわけですな。帰りはほくほくと「チョコレートアイス」を食べながら帰宅しました。「ア・ラ・モードゥ!」
以下見た人はわかる小ネタで失礼します。
ところでね、「アラモード」ってさあんな「アイス3つ」なんかで許されるの?!足の付いたガラスのお皿に生クリームとフルーツも無いと!あんなの出されたら暴れるよ私。(パフェとの違いはガラス皿が平面か筒状?かってことだと思ってるんだけど、どうなの?!でもパフェのがその高さゆえに、はわああんとする)