live at shelter

この間のライブは煮え切らない気持ちが残ったんだった。冒頭からのインストに新しい地点を感じカッコイイ!と静かに高ぶりながらも空気がバンド然としていなくそれぞれが決まった音をなぞっているように感じたからだ。それは説明されないヨシノさんの不在にも繋がるのだけど。
で今回そのへんが完全に解決したようには思えないけど、音の造形が広がったことは確かだった。
カニシドラムが変わったと思った。ストンと落ちた先がぶれない。うねりと思っていたのは単に定まらなさから来たもののように思えてくる。全体の音の出力が音が固く締まっていたのが気になっていてシェルターのPAのせいかと考えたけどこのドラムを聴くと敢えて、なのかもしれない。
ナガタさんがギターとして再加入したことで当然音の厚みは増した。エミルーなどギターループでかぶせるといった構成は時に過剰に思うところもあった。
音の表情を増す意味でギターをもう一本という選択もあるけれど、アンサンブルを強化するならば何よりもベースをなんとかするべきで。(何とかしなくちゃと思っているだろうけどいかんせんそう思えないんだよ・・・)今はサポートとしてべラさんが弾いているけどもヤマジさんがこう弾いて欲しいというように演っているように思える。むむむ。ヤマジギターを立たせて泳がせつつも、ムチ打ってひっぱっていくベースが欲しい・・よなあ・・・。べラさんのベースだとヤマジを暖かく見守る父みたいなのだ。
中盤の長尺インスト、あれにはぐっときた。既にライブで何度も聴いてきた曲で好きだなあと思ってたけど今日が一番の出来。延々4人の音の重なりあいも良かったんだけどラストのギターソロの力の抜き加減が丁寧で、魂抜かれてぼーっとしてしまった。ああゆう感覚になったの久しぶり。個人的にはこうゆうのもっと頼む。
そしてちょろっとギターが爪弾かれてはっとする、これは・・!lust for life!これ聴くのすんごく久々。いつぶり?暫くやってなかったこの曲にぐるぐるにされながら、今日やった意味がわかるように思えた。今ならばこの危うい音を奏でられるってこと、キリキリとした感情の爆発そのもののこの曲をそのまま演奏できる時期を過ぎてしまい、ゆるくなった状態ではとても再現できなった、しかし今やっとあのギリギリと生き急ぐようにウネる音を再現するのではなく作り出せる幅が出来たような、、、ヨシノさんが去ってこの体制になった意味がわかった気がする。

新譜、先行販売しており早速聞きました。感想は改めて。