津軽旅日記:その7〜 あれこれるるる


下北駅へ向かう快速「しもきた」号は海列車!



ポストにりんご。

駅のホームで見かけたこれ、何?!かわいいぃぃぃ。

青森といえばりんご、と言いたいところですが、私は地元が長野県なのでそれはチョット言わないの。こういうときだけ郷土愛。でも「弘前はりんごの生産量日本一」である掲げ方が素敵で、羨ましかった。
弘前アップルパイガイドマップ」”りんごの街のアップルパイを紹介するパンフレット” って*1!デザインも愛らしい。嗚呼、「アップルパイの午後」!・・・とはいうものの、真夏のこの時期だし、アップルパイにそれほどドリームを抱いていないので(パイって普段からあんまり食べない……)、一個も食べてないです、スミマセン。 http://www.hirosaki-kanko.or.jp/web/edit.html?id=cat03_food09

「りんご型の黒板」 市内の商店の入り口に大抵あり、店ごとにおすすめの品などが書いてあるのです。商店会で配布したのでしょうね。ナイスアイデア。お揃いのこういうのって店主のセンスが試されるわけですが、こんな素敵なものがありましたヨ。焼き菓子と紅茶のお店で、とても美味しくて気に入ったところです。


さて、繁華街である中土手商店街では


軒下にお揃いの木製看板が並んでました。店の業種が一目でわかるアイコンになっていて、とてもいいアイデアだなあと思うのですが、既に色が褪せていたり、哀しいかな廃業し新たに全く異なるテナントは入居している店舗には意味を成さず、木製看板のみを残し空き地になっているところも多々見られ、恐らくは今後ますます増えるであろうこの状況をどうするのかなと思うところはある。

足元には子供の足形。込められた想いが何十年後伝わっているように。


もう少し街を歩こう。


弘南鉄道大鰐線中央弘前駅はいい佇まい。

百万町展示館は、明治16年に建てられた呉服屋さんを再利用した展示スペース。ちょうどジャズコンサートが開催中でした。

煉瓦造りの美しい箱、SPACE DENEGAはレンタルスペースとして美術や音楽・演劇など多目的に使われています。1983年に、当時東京にあったセゾンによる「スタジオ200」のような文化的空間を弘前にという想いから創設されたそう。なんと経営していた病院を止めて、の英断だったようで、時代背景は勿論、弘前の風土が感じ取れます。

晩ご飯を食べてふらふら歩いてて見つけたジャズ喫茶での、白髪店主と話したあれこれ。弘前の70年代からの流れとともにジャズとレコードとオーディオへの熱く細やかで冷静な想いをたくさん教えてくださって、ほんとうに楽しかった。

弘前にはカフェがけっこう多いなあと感じたけれど、「交流する場、友達と会話する場所」という気がした。同じ東北で盛岡も喫茶店が多かったけれど、そちらは「ひとりで過ごす場所」の印象が残っている。たまたま私の感覚でしかないけれど。


そうそう、この路地がスゴかった。


さっぱりわかりづらい写真でスミマセン

スナックやバーがみっちり入居する雑居ビル。増築を繰り返し、通路や階段が複雑に入り組んだ造りになっているのです。
















街中のバス停に必ずこの店の看板があって、

商店街で見つけたときは嬉しかった。。。









恐山の帰り道、青森市の夕暮れ。



弘前はいにしえの時代から異文化と触れる機会に多く恵まれたからこそ、独自の文化が生まれ育ち、結晶となって人々に美しさが刻まれ、受け継がれているように思います。そして観光客として歩いていても、皮膚にすっと馴染み、弘前で生まれ育ったかのように感じられたのです。私のふるさとがまた出来たような、そんな気持ち。

これにて、「津軽旅日記」オシマイ。

*1:”甘味、食感(しっとり〜さくさく)、酸味、シナモンの強弱を1〜5段階で表示しています。自分好みのアップルパイをお探しください”とはステキ