まだ真夏の暑い最中のことで恐縮ですが、長野に帰省時に松代の象山地下壕へ行った話を。
象山地下壕というのは「太平洋戦争末期、日本の国家中枢機能移転のために松代近郊の山中に数カ所掘られた地下坑道跡」で、このうち現在一般公開されている唯一の地下壕になります。
松代に着き、住宅が並ぶなかを進んでいきちょっと不安になったころに、辿り着きます。
ホント、山の中に入っていく感じ。。。
図を見ても広すぎてワケわからない。
ヘルメットをかぶらなくてはいけません。ちょっと普通じゃない感が増す。
こういうポンチな絵が沸いた緊張感をほぐします。
いざ!と入るとヒヤッと冷たい空気に包まれます。
頭上はこんな岩岩岩。
補強をしてあります。
角。
じめっと湿った空気に灯る光。
ひたすらこんなトンネルを歩いていく。
穴から外の緑の光が見えた!
引き返します。
光!
外へ出ると山々と青空が広がっていた。
ダイナマイトで発破して、崩した石屑をトロッコなどで人力により運び出していたそう。実際に掘り起こされた跡とその距離を歩くと、太平洋戦争末期当時の国内情勢で行なった事業とは信じがたく思えてしまう。地下壕に国家の中枢機能を移転するなんて発想とそれを実行させてしまう状況下であったのだ。だからこそ今も問題を抱えていることは確かで、まあチョットいろんな主張が見え隠れする場ではあった。ひとつの見方だけで捉えてはいけないこと。
松代の街を歩きます。
松代は江戸の城下町の時代に水路が発達していたようです。
きれいな清流に珍しい鳥や蜻蛉が。
駅に着きました。
と、誰もいない・・・
線路が無い?!
実はこの松代駅には長野電鉄屋代線が走っていましたが2年前に廃止され、廃駅となったのでした。
線路が砂利になり車が置いてある光景って不思議。。。
街の方々で素敵な暖簾が掲げられていたのですが、松代出身の佐久間象山にちなんで「エコール・ド・まつしろ」というキャンペーンを始めるにあたり、象山の筆跡を使いデザインしたマークだそう。センスあるなあ。
松代は武家屋敷や寺院、水路など今も城下町の面影を残す街並みを保全し、整備を進めているようで、散策路を配しぐるりと巡れるようになっていました。武家屋敷跡の庭園でちょうと庭師さんが入っていて、その様子がなんだかとっても良かったんです。過去の遺産をきちんと残そうとする姿勢が感じられ、穏やかで気持ちのよい街でした。